社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を、本書から編集・抜粋して紹介します。

「やりたいこと」がなくても自然に行くべき道が分かるためのステップ
本書では、「やりたいことがない」「やりたいことが見つからない」と悩む人は、無理に目標を設定しないほうがいい「積上型」タイプであることが多いので、「積上型」タイプに適した「自分の道」の見つけ方を4つのステップに分けて具体的・実践的に紹介しています。
最初のSTEPは「世界を広げて自分の持っている『強みの種』に刺激を与える」ことからです。
なぜ「世界を広げる」ことから始めるのか?
最初に「世界を広げる」ことから始めるのには理由があります。
今まだ強みの種が発芽していないのだとしたら、それは発芽に必要な水や養分が足りていないからです。強みの種にとっての水や養分は、知識や経験です。
強みの種を芽生えさせるためには、今まで触れていない新しい世界と出会い、知らなかったことを知り、初めての経験をするという新しい刺激を自分に与えることが必要となります。
私たちは自分の強みを当たり前と思いがちなので、慣れた生活の中では気づきにくいのです。新しい環境や未知の経験に飛び込むことで、初めて自分の「他の人とは違う反応」に気づくことができます。
例えばある方は、旅行先で偶然訪れた陶芸体験で、初めて粘土を触ったときの感覚に心が震えるような喜びを感じました。
それまで事務職として働いていた彼女は、自分が物づくりに関心を持っているなんて思いもしませんでした。この新しい経験が、彼女の中に眠っていた「物づくりへの関心」という強みの種に水を与え、発芽させるきっかけとなりました。
迷子にならずに「世界を広げる」ためには?
世界を広げましょう、と言っても、適当に知らないことに手を出したり、やみくもに知識を詰め込んだりするだけでは、脈絡のない世界の世界の広がりの中で、途方にくれてしまうかもしれませんよね。
迷子にならずに世界を広げていくためにはポイントがあります。それが次の3つです。
①世の中の「仕組み」を知る
②世界を「縦」に広げる緒戦をする
③世界を「横」に広げる挑戦をする
具体的にどのようなことをするのか、本書で詳しく解説しています。
*本記事は、しずかみちこ著『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。