古本屋にて気軽に本の値引きをねだる人がいるが、実はこれはやってはいけない作法である。というのも、古本屋の値付けというのは店主の深い経験からくる鑑識眼と明日の生活がかかっている、いわばレーゾンデートル(存在意義)なのだ。本稿は、岡崎武志『古本大全』(筑摩書房、ちくま文庫)の一部を抜粋・編集したものです。

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