京都先端科学大学教授/一橋ビジネススクール客員教授の名和高司氏が、このたび『シン日本流経営』(ダイヤモンド社)を上梓した。日本企業が自社の強みを「再編集」し、22世紀まで必要とされる企業に「進化」する方法を説いた渾身の書である。本連載では、その内容を一部抜粋・編集してお届けする。今回は、イノベーション創出を目的とした経営理論として知られる「両利きの経営」について独自の視点で論評する。「既存事業の深化」「新規事業の探索」の両立を重視する経営理論だが、名和教授は「器用貧乏に陥るだけだ」と厳しい評価を下す。その真意とは――。
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