片山さつき財務相が、GPIFなどの年金基金による日本資産への投資拡大を後押しする考えを示し、市場では円・日本株・日本国債がそろって買われる「トリプル高」が起きた。年金基金全体で資産配分を1%動かすだけでも、約6兆円の資金フローが生じ得るだけに、円安と長期金利上昇を抑える新たな政策カードとして期待が高まったためだ。ところが、国債利回りの低下が続いた一方、円高はわずか数日で失速し、ドル円は再び発言前の水準へ戻った。なぜ巨額の公的資金を動かす可能性が示されても、円相場の流れは変わらなかったのか。政府の推進力、日銀の金融政策、高市政権の積極財政、GPIFの運用ルール、中東情勢、さらに米国との関係まで、円買い効果を弱めた6つの要因を検証する。

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