オラクルやマイクロソフトなどの大型株が高値から大幅に下落し、AI関連企業による巨額の社債発行も相次いでいるが、それでもS&P500やナスダック総合指数は高値圏を保ち、VIX指数やハイイールド債スプレッドにも目立った緊張はみられない。しかも、原油高や半導体価格の上昇、3%台の物価上昇が続くなか、市場の長期インフレ期待まで低位で安定している。相次ぐ供給ショックを吸収する世界経済の適応力、潤沢な投資資金、ウォーシュ新議長率いるFRBへの信頼を手掛かりに、この「奇妙な安定」の背景を探り、投資家がリスクを過小評価している可能性や、FRBが市場との対話を減らすことで政策変更時の衝撃が増幅される懸念を株式、社債、インフレ期待の三つの市場から読み解く。

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