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AIブームによる株価上昇
GDP成長を高める兆しなし
日経平均株価が急上昇している。3月末から6月2日までの約2カ月で34%も上昇した。言うまでもなく、上昇の背景には空前のAIブームがある。その象徴ともいうべきキオクシアはすさまじい勢いで株価が上昇してきたが、予想PERは10倍に満たず、予想利益の急拡大に支えられた急騰ぶりといえる。
日経平均株価は一部の値嵩株の動きに影響を受けやすい指数なので、市場全体の動向を知るうえでは東証株価指数(TOPIX)の方が適切であろう。そのTOPIXでみると、日本株の上昇ぶりはそれほど突出したものではなく、好調を続ける米国株に先導された動きにみえる(グラフ)。
日本株全体の予想PERは18倍程度となっており、割高ではあるが異常と呼べる水準ではない。一方で、米国株の予想PERは22倍台で、こちらは割高感がかなり強い。
市場では、AIによる新たな産業革命が起きており、大相場はまだまだ始まったばかりで、今の株価は割高ではないという論調も多い。AIの革命的なインパクトについて筆者も否定するつもりはないが、気になっている点はある。それは、AIによって経済全体が成長するイメージが描けないという点である。少なくとも現時点では、AI革命が国内総生産(GDP)成長率を高める兆しが明確には現れていない。








