各国の首脳が会するサミットの写真を見ると、誰もがダークスーツに白シャツとネクタイ。おもしろいことにポケットチーフを胸にさしている人はいない。

清潔感と潔さを演出できる

 どうやらシリアスな場面ではポケットチーフを使わないことが政治家の暗黙の了解らしい。もちろんこの慣習はビジネスにもあてはまる。真面目に仕事をしている男にとってポケットチーフは、エレガントすぎたり色気が勝ちすぎたりするのだろう。

 この夏もクールビズは実施される。ウエルドレスの鉄則に『シンプル』が挙げられる。シンプルとは『必要にして充分』ということ。ダークスーツにドレスシャツ&ネクタイは、ビジネスマンの必要充分な着こなしであろう。

 が、仮にこの着こなしからネクタイを省いたとしたら、シンプルさは破綻する。究極にシンプルな男の仕事服からアイテムが1つ抜け落ちたら、それを別の何かで補い、均衡を保つようにしなければウエルドレスとはならない。そのプラスするアイテムとしてポケットチーフがふさわしい、と筆者は考える。

 推しは白い綿か麻のポケットチーフをTVフォールドで胸にさす方法。TVフォールドとは胸ポケットの上端に沿って白のポケットチーフが水平に約5から7ミリ見えるようにする飾りかたである。