山梨県を拠点に全国にサービスを展開している丸市倉庫。戦略的な在庫管理システム「クラロジ」をベースに、タイヤ保管サービスをアプリで展開。ユーザーと事業者、物流会社を自社開発のアプリで結ぶことで、“三方良し”の画期的なビジネスモデルを構築している。それは同社が構想する“ネットワーク倉庫”への第一歩でもある。

丸市倉庫
堀内 信 代表取締役社長

「タイヤ保管サービス」は、もともと同社が1997年から地元(山梨県)で始めていたサービスだ。冬用タイヤと夏用タイヤを交換するユーザーから、事業者がタイヤを預かり、物流会社が倉庫で保管する。タイヤを保管することで、事業者は集客力が増し、物流会社は稼働率が高まり、ユーザーはタイヤを保管する手間がなくなる。そのタイヤ保管の仕組みを作り、ユーザー、事業者、物流会社をつなぐビジネスモデルだ。

 今年からその仕組みにアプリを導入、より効率化したサービスを開始している。

「タイヤ保管サービス自体は、当社のオリジナルのアイデアではなく、スタート時には既に他県でも行われていました。他社との違いは、複数の物流会社をネットワークで結び、空きスペースを有効活用できる物流の仕組みを作りたい、という構想があることです」

 そう語るのは、ユニークな戦略を次々と打ち出す、丸市倉庫の堀内信社長だ。