最近、バスタイムを楽しむ「お風呂男子」が急増中! もはやお風呂は“洗い場”ではなくプライベート空間だ。そんな中、にわかに注目を集めているのがお風呂テレビ。すでに愛用中の藤沢さんに、その活用法を聞いてみた。

藤沢久美 シンクタンク・ソフィアバンク代表。
2007年には世界経済フォーラムヤング・グローバル・リーダー2007に選出され、 現在多方面で活躍中。

“湯船に漬かる”という文化は、世界的にも珍しい。とはいえ、お風呂にアロマやキャンドルを持ち込み、じっくり漬かってリフレッシュするのは、女性の専売特許。男性はからすの行水が一般的だった。

 ところが最近、日本男子のお風呂タイムにも変化が表れている。お風呂の中で音楽を聴いたりテレビを見たりして身も心もリフレッシュし、次の日に備える“リカバリー入浴”がひそかに広まっているのだ。その理由を藤沢久美さんはこう分析する。

「男性がお風呂嫌いだったり、からすの行水なのは、手持ち無沙汰だからだと思うんです。私もシャワー派だったからわかるのですが、夜遅く帰って、ニュースも見たい、ドラマも見たい、情報収集もしたい……。だからお風呂に入るのが面倒というよりは、時間がもったいない」

疲労も取れて、
頭もリセットできるお風呂テレビ

 藤沢さんいわく、そういう感覚でお風呂に入っても、気持ちがイライラしているので全くリフレッシュできない。しかし、ひとたびお風呂にテレビを持って入ってみると、考え方が一変。バスタイムは肉体的な疲労も取れるし、頭もリセットできて、まさに一石二鳥だったという。

「私はお風呂テレビでなるべく海外のニュースを見るようにしています。日本語訳も付いているので、ネットでわざわざグローバルニュースを見る必要がなくなりました。後は語学の勉強です。家族がいる前で英語のシャドウイングをするのは恥ずかしいので、お風呂の中でこっそり。最近は仕事でアラブに通っているので、アラビア語の勉強もしています。響きやすい浴室の中でも、このお風呂テレビは音がすごくクリアで聞き取りやすいですね」

 お風呂に入って勉強とは、これぞまさしく“自分磨き”。時間の有効活用に、これ以上のものはないのではないだろうか。

「映画を見始めたけれど、最後までリビングで見続けると寝る時間が遅くなるというとき、途中からお風呂テレビを持ってお風呂で続きを見ることも。さすがに髪の毛を洗っている間は見られませんが、そのときはデジタルボタンを押すとあらすじが出るので、見損ねても大丈夫」