最近の大学受験の受験方式

 大学受験の受験方式は、大きく分けて「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の3つに分類できます。しかし、実際には最近の大学受験の受験方式は多様化しており、複雑化が進んでいます。同じ大学の同じ学部を受験するのにも、大学入学共通テスト利用入試があったり、大学が実施する試験のみの方式があったり、それらを組み合わせる方式があったりと様々です。

 例えば、早稲田大学では、「一般選抜」「大学入学共通テスト利用入試」「自己推薦入試」「総合型選抜」「FACT選抜」「新思考入試」「英語による学位取得プログラムへの入学試験」「帰国生・外国学生を対象とした入試」「学校推薦型選抜」「附属/系属高校からの進学」「社会人入学試験」など、様々な入試方式を採用しています。このような複雑化する大学入試で合格を勝ち取るためには、受験方式ごとの対策をする必要があります。

受験方式ごとの対策をする必要がある

 受験方式ごとの対策をするためには、志望校選びが大切になります。早期に志望校を決めることで、その大学・学部に合った受験対策をすることができるようになります。

 例えば、明治大学の学部別入学試験では、100点が各教科の素点になっていますが、学部によって以下のように傾斜配点を導入しています。

  • 法学部・商学部・政治経済学部・経営学部:「外国語」の配点が150点、それ以外の科目が100点
  • 国際日本学部:「外国語」が200点・「国語」が150点、それ以外が100点
  • 総合数理学部:「数学」が200点、「英語」が120点

 このように、学部によって配点方式が異なっており、配点に応じた対策が求められます。また、国語に漢文を含む学部、独立問題を出題しない学部、漢文を含まない学部があるため、試験科目の取り扱いにも注意が必要です。

 さらに、解答方法も、科目によって全問マーク解答型・マーク式と記述式の併用型があり、学部間の併願は可能ですが、同一学部内の学科・専攻の併願は不可となっています。その他にも、経営学部の英語4技能試験活用方式では、当日の英語試験は課されないものの、英語資格のスコアによっては合否判定時の得点として加点される場合もある(例えば、英検CSEの総合スコア2630で30点加算・TOEIC L&R & TOEIC S&Wの総合スコア1100で20点加算など)ため、合否判定に有利になります。

※詳しくは、「明治大学一般選抜要項」でご確認ください。

 このように、同じ大学でも学部や試験方式によって受験科目や配点などが異なるため、受験方式ごとに対策をする必要があります。志望校を早く決めることで、勉強の過不足を減らすことができるため、可能な限り志望校を早く決めて受験対策をするのが得策です。

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監修:名川祐人氏のワンポイントアドバイス

「英検を持っていると受験に有利」などの情報に翻弄されて、資格の取得や検定試験の合格を焦っている生徒・保護者も見受けられます。しかし、英語の受験勉強をしていれば、自然と英検に生かせる学力も身に付くわけですので、英検の取得だけに注力するのはもったいないのではないでしょうか。それよりも、受験勉強との相乗効果をねらった対策を立てる方が効果的だと思います。

 

 例えば、受験英語を学習していれば、構造的に英語を理解する力が高まります。構造的に英語を理解することができれば、英検のライティングでも文法ミスを減らすことができるようになりますし、会話でも英文法を意識しながら発話することができるようになります。「高校3年生の出願のタイミングまでに資格を持っていればいい」という観点に立ち、長期的なスパンで英語の力を身に付けていくのが効率的ではないでしょうか。

総合型選抜(AO入試)をするなら、専門塾が必要

 総合型選抜とは、大学のアドミッションポリシー(大学の求める入学者像)に適合した受験生を選抜するための入試です。従来「AO入試」と呼ばれていた入試ですが、試験内容は「AO入試」と異なる点もあります。総合型選抜では、書類選考・小論文・面接を課す方式が多く、その他にも大学入学共通テスト、プレゼンテーション、集団討論などを課す大学・学部もあります。

 例えば、横浜市立大学の国際教養学部の総合型選抜は以下のように行われます。

出願要件 ・合格した場合、入学を確約する
・現役生は評定平均値が4.3以上
・英語資格(TOEFL-PBT、TOEIC、IELTS、GTEC、英検)で基準をクリアしている
1次選考 ・プレゼンテーションの概要(2部)
・英語試験の級・スコア
・調査書等
2次選考 ・プレゼンテーションの発表と質疑応答
・書類審査
・面接
3次選考 ・大学入学共通テスト5(6)教科7(8)科目
・課題図書の読書レポート

 このように、総合型選抜の試験内容は大学によって特色があり、集団指導塾や予備校のカリキュラムでは対応できません。そのため、総合型選抜を利用する場合は、「AOI」や「ルークス志塾」などの総合型選抜に特化している専門塾や、塾・予備校でも「四谷学院」や「早稲田塾」「河合塾」などで提供されている総合型選抜に対応したコースを利用して対策する必要があります。

監修:名川祐人氏のワンポイントアドバイス

 現在の塾・予備校業界では、授業・成績管理・自習補助・進路相談などの仕事について、分業制を取り入れているところが多くなっています。受験方式がこれだけ多様化していますので、授業は授業、進路相談は進路指導に特化した担当者がいなければ十分に対応できない入試も増えています。例えば、「AO入試専門」などを謳っている予備校も登場しています。


 一方で、分業制で指導をすると一貫性をもった指導をすることが困難になるというデメリットがあります。例えば、普段授業をみていない講師が進路指導をするのでは、適切な指導をすることが難しいのではないでしょうか。講師が1から10まで生徒に寄り添い、手取り足取りサポートする塾を選ぶことで、受験が成功する可能性が高まるのではないかと思います。

大学受験の塾・予備校の選び方

 大学受験の塾・予備校の選び方は、生徒によって様々です。全ての条件に当てはまる塾・予備校はなかなか見つからないかと思いますが、条件に優先順位をつけるなどして、できるだけ自分に合った塾・予備校を選ぶようにしましょう。

 そもそもいつから塾や予備校に通うべきか悩んでいる方は「大学受験の塾や予備校にいつから通うべき?」という記事もぜひ読んでみてください。

在籍している先生から選ぶ

 いわゆる「カリスマ講師」などと言われる有名講師のわかりやすい授業(講義)を売りにしている塾・予備校もあります。特に、駿台予備学校、東進ハイスクール・東進衛星予備校、河合塾などの大手予備校では、メディアでも活躍していたり、書籍を出版していたりする講師がおり、知名度だけではなく、講義のわかりやすさの観点からも評判がよい講師が多いです。

 ただし、有名講師だからといって自分に合っているとは限りません。また、個別指導塾では知名度の高さよりも自分との相性をしっかりと見極めることが大切です。体験授業を受けるなどして、在籍している講師の質や相性を確かめるようにしましょう。

塾や予備校の合格実績から選ぶ

 合格実績も、塾や予備校を選ぶ時の重要な指標になります。高い合格実績を誇っているということは、それだけのノウハウや人材、環境が整っていることを意味しています。

 特に、国公立大学や難関大学を目指している場合は、合格実績が参考になります。大手の塾・予備校は、どの程度の偏差値の生徒がどのランクの大学に合格したか、評定平均が何点の生徒が学校推薦型選抜で合格しているか、大学の試験の傾向や対策の仕方など、多くの情報をもっています。合格実績がある塾・予備校を選ぶことで、大学入試に必要な情報戦で負けることはなくなるでしょう。

提供している授業形式から選ぶ

 塾・予備校の授業・講義には、「講義形式」「授業形式」「映像授業」「集団授業」「個別授業」「自立学習型」など、様々なスタイルがあります。

「講義形式」は、主に予備校で行われるスタイルです。質の高い講師のハイレベルな授業を受けられるという点がメリットで、人気講師になると数十人以上の生徒が受講することもあります。

「授業形式」は、主に塾で行われるスタイルです。講義形式に比べて講師との距離が近く、授業中に講師と質問などのやりとりをしながら授業を受けることができます。

「映像授業」は、事前に録画された講義を視聴するタイプの授業形式です。よくわからなかったところは繰り返し視聴したり、軽く内容を確認したい時は倍速再生をしたり、自分に合ったペースで講義を聞くことができるのがメリットです。

「集団授業」は、講師1人に対して10人や20人などの集団で授業を受ける授業形式です。集団塾では、学力別や志望校別でコースが分かれているところが多く、同じような目標をもった仲間と学び合うことができます。

「個別授業」は、1人から3人の生徒に対して講師1人が指導する少人数のスタイルです。生徒の学力や志望校に合わせたカリキュラムを編成して、個別のサポートを受けながら合格を目指します。

「自立学習型」は、学習のスケジュール管理やわからない問題のサポートを受けるスタイルで、生徒が自習するための塾・予備校というのが特徴です。特定のカリキュラムに縛られず学習を進めることができ、他の授業形式に比べると料金が安い傾向があります。

 大手の塾・予備校では、これらの授業形式を複数提供しているところもあり、受講する科目によって使い分けるのもひとつの方法です。上記の授業形式がどのような生徒におすすめなのか、詳しくは後述します。

立地の通いやすさから選ぶ

 塾・予備校が学校から近ければ、部活帰りや学校帰りに通うことができるので便利です。また、自宅から近ければ、休日にも自習室を利用するのに便利です。移動時間が長いと、その分勉強時間が削られることになりますので、通いやすさは重要なポイントになります。

 近隣に塾・予備校がない場合は、自宅からでも受講できる映像授業を提供している塾・予備校や、オンラインで授業を受けられる個別指導塾を選ぶ方法もあります。また、オンラインの塾・予備校ならば立地を問わないので、通うのが難しい場合は検討してみてください。

 大手予備校の東進ハイスクール・東進衛星予備校は映像授業が主体で、全国のどの校舎からでも一流講師の授業を受けることができます。東進は全国に約1000校ありますので、ぜひ最寄りの校舎で無料1日体験を受けてみるとよいでしょう。

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塾や予備校が提供しているコースから選ぶ

 塾や予備校は、様々なコースを提供しています。例えば、河合塾では、現役合格を目指す高校生のための「高校グリーンコース」、高卒生を対象とした「大学受験科」、約1000講座から選択して映像授業を受けられる「河合塾マナビス」、中高一貫校に通う生徒が東大入試の先まで見据えた学びを追求する「MEPLO」、数学・英語・情報科学・物理の講座を自由に選択できるトップレベル生が対象の「K会」、基礎をしっかり学ぶことを目標にした「河合塾COSMO」、英語4技能の向上や留学・英語資格の取得を目的とした「日米英語学院」、美術系大学を志望する生徒を対象にした「河合塾美術研究所」など、多様なコースが展開されています。

 その他の塾・予備校でも、総合的に学べるコースや何かに特化して学ぶコースなど、多くの特色あるコースを用意しています。自分の学力・志望校の入試科目・受験形式・希望の授業形式などに合わせて、適切なコースを選ぶようにしましょう。

費用から選ぶ

 費用も塾・予備校を選ぶ時の重要な要素です。塾は主に月額で料金を払うシステムなのに対して、予備校は主に一括払いや、半期払いになっています。

 例えば、東進では、高校3年生で次のような料金が必要になります。

項目 費用
入学金 33,000円
担任指導費 77,000円
通期講座(単科)受講料

77,000円

※単科1講座(90分×20回ほか)あたりにかかる料金

模試費 29,700円

 これらを合わせると、1講座受講する場合に216,700円かかる計算になり、この金額を一括払いする必要があります。実際には、1科目あたり3講座を受けることもあり、数科目を受講するとなると100万円を超える金額がかかることもあります。「志望校通期ユニット」という割引制度はあるものの、国公立大学志望で受験科目が多い場合には、この金額を一括納付するだけの経済力が必要になります。

 また、費用に関する注意点は後述します。費用については「大学受験の塾や予備校の費用はいくら?」の記事でも詳しく解説しています。

監修:名川祐人氏のワンポイントアドバイス

 コストなどの関係で体験授業を実施していない塾・予備校もあるのでなかなか言いづらいですが、やはり体験授業を実施している塾・予備校を選ぶのがよいです。中には、体験授業を専門で行う講師もいますが、実際に自分の授業を担当してくれる講師の授業を受けてみることで、入塾後のミスマッチを防ぐことができます。

 

 私の塾に来てくれた生徒にも、「他の塾はちゃんと見ているの?」と必ず聞くようにしています。そして、もし私の塾しか見ていない場合は、「たまたま見た塾が自分にベストフィットする可能性はそんなに高くないよ」「少なくともあと2つくらいは塾を見比べてから決めてね」という話をしています。塾・予備校を選ぶ場合は、しっかりと複数の塾・予備校を見比べて、可能な限り体験授業を受けて、その上で自分に合うところを選んでほしいと思います。

 

 先生の人柄と教え方は別ですので、体験授業を受けてみることは非常に重要です。また、これは聞きづらい質問かもしれませんが、可能であれば講師の経歴や受験歴を確認してみるのもおすすめです。例えば、「慶應大学卒」というプロフィールでも、AO入試や推薦入試で合格している可能性もあります。しかし、受験勉強の指導を受けるのであれば、しっかりと一般入試を経験したことのある講師を選ぶのがよいでしょう。

 

 また、指導の一貫性が保てなくなりますので、担当に付いてもらったら基本的には先生を変更しないことをおすすめします。「この先生とバディを組んでがんばりたい」と思える先生と巡り会うためにも、やはり体験授業を受けることが大切になります。

 

 もう1点は、テストが頻繁にあるかどうかも選び方のポイントになります。模試だけしか受けないのでは、日々の学習の成果をフィードバックするのには間隔が空きすぎてしまいます。できるだけ毎回のテストが行われていて、学習が定着したかどうかを確認できるようなシステムがある塾・予備校に通うのがよいでしょう。

 

 他にも、特に浪人生の場合は、受験勉強に励むことができるような生活リズム・学習環境を整えることを意識して塾・予備校選びをしてほしいと思います。朝から晩まで勉強できるような環境に身を置かないと、自分の意思だけで勉強を続けていくことは非常に難しいと思います。例えば、午前中から授業をしていたり、自習室を開放していたりといった塾・予備校を選ぶことで、自ずと勉強しなくてはいけない環境をつくることが重要になります。

大学受験における塾・予備校の違い

 ここまで、「塾」と「予備校」という言葉を同列に使用していましたが、大学受験における塾と予備校の違いについても確認しておきましょう。塾と予備校の大きな違いは、学習の目的にあります。

大学受験における塾について

 塾は、学校の授業と同じような「授業形式」で指導が行われるのが特徴です。予備校と比較すると、講師と生徒の距離が近く、授業中でも「わからない」を解決しながら学習することができる傾向にあります。

 大学受験における塾は、大学受験対策を目的としたコースがあるとともに、高校での学習をサポートしているコースがあることも特徴として挙げられます。例えば、栄光ゼミナールの大学受験専門塾である「大学受験ナビオ」では、高校でのカリキュラムに合わせた定期テスト対策や、大学の附属高校に通う生徒のための内部進学対策ができるようになっています。また、東進ハイスクール・東進衛星予備校でも、高校での学習を先取りしたカリキュラムを組んでいる講座があるため、学校での成績を上げるためにも効果的です。

 他にも、臨海セミナーの大学受験科では、学校より早いペースで学習が進むとともに、定期テスト対策が年間のカリキュラムに組み込まれており、学校の勉強に対応できるようになっています。

 さらに、個別指導塾なら、生徒の苦手克服や学校の先取り学習など、生徒一人ひとりの目的に合わせたカリキュラムで学習を進めることが可能です。

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大学受験における予備校について

 予備校は、主に「講義形式」で指導が行われます。また、現役学生だけでなく、高卒生(浪人生)も対象にしています。平日の日中は浪人生向けに講義を行い、現役生に対しては夕方から夜にかけて講義が行われます。

 予備校は、大学入試に特化している点も特徴として挙げられます。高校1年生のコースでも、基本的には大学受験を目標として学習を進めることになります。

 例えば、駿台予備学校では、高卒生(既卒生・浪人生)向けに「国公立大理系特化コース」や「国公立大医系特化コース」を設定しているなど、予備校では志望校別のコースが充実しています。また、河合塾では、第一志望大学の現役合格に向けた「高校グリーンコース」があり、志望する大学に合わせた指導を受けられます。さらに、医学部合格に特化したコースがある予備校などもあります。

どの塾や予備校が自分におすすめなのか

 ここまで、塾・予備校の特徴や選び方について解説しましたが、「自分にはどの塾や予備校が合っているのか」と迷ってしまう生徒もいるのではないでしょうか。それぞれの塾・予備校におすすめの生徒の特徴は以下の通りです。ただし、ここで示すのはあくまでも一般的な傾向であり、塾・予備校によって様々な特徴がありますので、実際には体験授業を受けるなどして自分で確かめて判断するようにしてください。

予備校に通うのがおすすめな人の特徴

 予備校は、大学受験に特化した講義を行ってくれるため、ある程度基礎学力が身に付いていて、ハイレベルな講義を受けたい生徒におすすめです。予備校では、講師に受験相談をしたり、宿題が出されたりすることはありませんので、わからないことがあれば自分からチューターに相談したり、自分で学習スケジュールの管理をしたり、復習や問題演習などに取り組んだりすることができる生徒が向いています。また、高卒生で日中から講義を受けたい場合にも、予備校を選択するのがよいでしょう。

映像予備校に通うのがおすすめな人の特徴

 映像予備校は、自分の予定に合わせて受験勉強を進めたい人におすすめです。映像予備校では決められた時間割がないため、自分の都合に合わせて講義を受けることができます。わからないことがあれば、繰り返し講義を聞いて理解を深めることもできますし、時間がなければ途中まで視聴して残りを次回に学習したりすることも可能です。

 また、地方に住んでいて、近くに予備校がないけれど、予備校のようなハイレベルな講義を受けたい場合も、オンラインで映像授業を受けられる予備校に入るとよいでしょう。映像予備校も、自分からわからないことを調べたり、学習スケジュールを管理したり、復習や問題演習などに取り組んだりすることができる生徒が向いています。

 映像授業に興味がある方は、ぜひ東進ハイスクール・東進衛星予備校への入塾を検討するとよいでしょう。全国各地に校舎があり、どの校舎でも有名一流講師の映像授業を受けることができます。

 まずは希望の校舎で無料の1日体験に参加し、自分に合うかどうかを確認してみてくださいね。

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個別指導塾に通うのがおすすめな人の特徴

 個別指導塾は、生徒一人ひとりに合わせたカリキュラムを提案してくれるため、苦手科目の克服をしたい生徒や部活動などで忙しい生徒に向いています。予備校や集団指導塾で、自分に合うカリキュラムがないと感じたら、個別指導塾を検討するとよいでしょう。

 また、学校の授業のサポートをしてほしい、定期テスト対策をしてほしい、先生にアドバイスをもらいながら学習内容や勉強量を決めたい、わからないことは質問しながら授業を進めたいなど、予備校や集団指導塾では叶えることができない要望をもっている生徒は、個別指導塾が向いています。

集団指導塾に通うのがおすすめな人の特徴

 集団指導塾は、主に1教室に生徒を10人から20人程度集めて授業を行う塾のことを指します。集団指導塾は、志望校合格に向けたカリキュラムで授業が進んでいくため、どの科目もある程度の学力を身に付けていて、高い目標をもっている生徒におすすめです。高校1年生や高校2年生の場合は、高校の授業を先取りしたカリキュラムが組まれているため、高校の成績を上げるための塾としても利用することができます。

 カリキュラムはハイペースで進んでいくため、わからないことがあっても、自分から講師に質問したり、友達と学び合ったりして、疑問を解決できる生徒に向いています。また、同じ目標をもった仲間がいた方がモチベーションを高く保てるという性格の生徒にも向いています。

監修:名川祐人氏のワンポイントアドバイス

 集団指導塾で、「少人数制の手厚い指導」を売りにしている塾もあります。しかし、一人ひとりの学習状況を把握しながら手厚い指導をしていくには、目安として10人から15人程度が限度になってきます。20人の教室で勉強するなら100人の教室で勉強するのも大して変わりません。そうなると、必然的に講師の質が高い塾・予備校を選ぶことが重要になります。

 

 また、集団指導塾を選ぶ際には、1クラスの人数を確認することと同時に、生徒本人の能力も把握しておくことも必要です。大人数の教室で授業を受けて、しっかりと授業内容を咀嚼して理解し、学力を伸ばしていけるのは上位層の生徒がほとんどです。「わからないところは誰に質問するか」「確認テストはどうするか」など、サポート体制が整っている塾・予備校を選ばないと、多くの生徒にとって学力を伸ばしていくのは困難です。

大学受験の塾・予備校を選ぶ時の注意点

大学受験をする高校生
出典: pixta

 塾・予備校の選び方は上記で解説した通りですが、選ぶ際に注意しておくべきポイントがあります。入塾前に、以下のポイントをきちんと確認しておくようにしましょう。

月額授業料以外にも費用がかかる場合がほとんど

 塾・予備校のホームページや資料には授業料が記載されていると思いますが、実際にはそれ以上の料金がかかることがあります。例えば、施設管理費、模試受験費、教材費などの名目で費用を徴収されることがあります。

 特に注意すべきなのは季節講習(春期講習や夏期講習など)の費用です。講座を追加すればするほど料金が加算されるシステムになっていると、想定よりもかなり高額な費用がかかってしまいます。入塾の説明を受けた時に、月謝以外にもどのような費用が必要なのか、季節講習はどのような料金システムになっているのかなどを確かめておきましょう。

複数の塾や予備校の体験授業を受けよう

 先述の名川氏のアドバイス通りですが、体験授業を受けることは非常に重要です。塾や予備校は、それぞれに特徴があり、ホームページや資料を見ただけではわからない塾・予備校の雰囲気があります。また、実際に授業を受けてみないと、クラスの雰囲気や授業の様子を知ることは困難です。

 いくつかの塾や予備校の体験授業を受けてみて、自分と相性が合う塾・予備校かどうかを判断しましょう。特に予備校は、入学時に多額の費用がかかります。入学後に後悔することのないように、体験授業を受けておくことをおすすめします。

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個別指導塾は担当の先生との相性を確かめよう

 個別指導塾では、担当してくれる先生との相性が大切です。個別指導塾の先生は、合格までを伴走してくれる大切なパートナーですので、体験授業を受けて先生との相性を確かめましょう。また、体験授業の先生と実際に授業を担当する先生が同じかどうかということも確認しておくべきポイントです。

 生徒のモチベーションアップも、志望校合格も、担当の先生との相性が左右すると言っても過言ではありませんので、この点は妥協せずに選んでほしいところです。また、個別指導塾では講師の変更をサポートする制度を整えていることもありますので、「講師との相性が合わなかった」という場合を想定して、サポートの有無も確認しておきましょう。

 もう1点確認できるとよいことが、「何を学習するかを誰が決めているか」という点です。中には、アルバイト講師が生徒の学習スケジュールや指導内容を一任されている場合があります。もちろんアルバイト講師でも優秀な方もいるでしょうが、やはりそこは経験豊富なプロの講師が担当してほしいところです。

 ただ、塾を運営している本部がコンテンツを作っているとなると、一人ひとりに合わせた指導が難しくなることもあります。「誰が指導計画を立てているのか」「誰がテストを作成しているのか」など、少しつっこんだ質問をしてみると安心して通うことができるのではないでしょうか。 

監修:名川祐人氏のワンポイントアドバイス

 最近の高校生は、YouTubeなどで受験に関するたくさんの情報に触れる機会があるため、いろいろな勉強法を試す傾向にあります。もちろん多くの情報に触れることはよいことですが、勉強法をコロコロ変えてしまっては学習効果が表れにくいものです。


 塾選びについても同じで、「一所を信じる」ことも大切です。「この塾に入ったんだから、この塾(先生)のやり方を信じてがんばろう」という気持ちをもち、まずは数カ月(少なくとも1カ月)勉強に励んでみてください。それで効果が上がらないようだったら、先生と相談しながら勉強法を工夫していきましょう。あまり情報に翻弄されすぎないように、十分注意してください。

大学受験に向けた塾や予備校の選び方まとめ

 ここまで塾・予備校の選び方や、各指導スタイルにおすすめな人の特徴について解説しましたが、自分と相性のよさそうな塾・予備校の見当はついたでしょうか。「総合型入試に特化している」「ハイレベルな講師陣を揃えている」「一人ひとりのサポートをきめ細かく行う」など、どの塾・予備校もそれぞれに特長があります。まずは体験授業を受けるなどして、入塾・入学前に塾・予備校との相性を確認しましょう。

 ぜひ本記事を参考にして、自分に最適な塾・予備校を選ぶようにしてください。

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