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【鹿児島県】 強さを内に秘め、口先よりもまず行動

都道府県データ:Vol.10

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第10回】 2009年2月19日
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 昨年は鹿児島県にスポットが当たった。言うまでもなく、NHKの大河ドラマ「篤姫」の影響である。

 大河ドラマの舞台となった地に多くの観光客が訪れる例はこれまでも何度となくあった。鹿児島県もその恩恵を受けているわけだが、それ以前からこの地は観光に力を入れてきている。

 その中身が西郷隆盛にいささか偏りすぎているのではとの声もあるが、そうした意味では、西郷さん(薩摩弁では「せごどん」)以外にも道があることを学ぶ1つのきっかけになるかもしれない。

 それにしても西郷隆盛のイメージは強烈なものがある。おかげで、他県人の多くは鹿児島県人が皆、西郷さんのように、茫洋とした感じに見えても、その実、知性と先見力に富み、それでいて包容力もあるといったタイプの人ではないかと思い込んでいるフシがある。

無愛想ながらも、
熱いものを内に秘める

 なんとも特徴的な薩摩弁のせいもあってか、鹿児島県人は概して無愛想で無口である。口下手で、お世辞もけっして得意ではない。しかし、これは逆に言えば、あれこれ考えて口にするよりまずは行動という生き方を好むということだ。

 鹿児島でよく見聞きする言葉の1つに「議を言うな」というのがあるが、それはこのことを言っている。女性も、「薩摩おごじょ」といって、気持ちは素直だが、内にはいつも熱いものを秘めているのが理想とされる。篤姫もそんな理想を体現しているようだ。

 鹿児島県は鎌倉時代から明治維新のときまで同じ殿様(島津氏)が治めていたという、日本でもまれなところである。しかも、江戸時代はほかの藩に対し鎖国体制を敷いていたから、一種独特の文化、思想が育まれた。郷土を愛する思いの強烈さ、同県人の先輩後輩の強い結びつきもそうだろう。保守的だが、三方が海に向けて開かれているから、細かなことにこだわらないおおらかさも目立つ。

 ただ、男女とも、内面に秘めた強さをあまり表に出そうとしないから、見かけだけで鹿児島県人を判断してはいけない。言葉より行動をアピールするのが、鹿児島の人たちと上手に付き合うポイントといえる。

◆鹿児島県データ◆県庁所在地:鹿児島市/県知事:伊藤祐一郎/人口:175万3144人(H17年国勢調査)/面積:9188km2/農業産出額:4079億円(H18年)/県の木:カイコウズ、クスノキ/県の花:ミヤマキリシマ/県の鳥:ルリカケス

データはすべて、記事発表当時のものです

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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