優れた提案力で
グレードアップを図る
マンション建替えの話が本格化して、事業協力者としてデベロッパーを選ぶとき、管理組合は応募各社のプレゼンテーションを受けることになる。その際、多くの人は「幾ら負担することになるのか」という還元率の数値を気にすることが多い。
「私たちももちろん、できるだけ多くの床をお返しする事業計画を心掛けますが、同時に還元率だけにとらわれず、新たに建つマンションのイメージも膨らませていただきたいと願っています。積み上げてきたマンション開発のノウハウの下、最新のマンションを皆さまにお返ししますから、改めてマンションユーザーとして、当社の商品企画を享受していただきたいのです」(岡本氏)
良い商品企画が、新たな建物への愛着につながり、コミュニティの輪が改めて強まる。そこが建替えを行うことのメリットになるという考え方は、物の見方をがらりと変える、新鮮な発想だ。
例えば、同社は中長期的なマーケットを視野に、再開発事業などを含めた大規模開発、長期的な事業でのノウハウを、建替え事業にも生かしていきたいと考えている。
その結果は、例えばハード面での階高など空間的な豊かさ、設備仕様、共用施設の充実度、ソフト面ではマンション管理など各種サービスのきめ細やかさなど、還元率などの数値には出ない要素に表れる。
ここが新マンションでの暮らしの質と資産価値に直結する、最も大切な要素なのだ。
三井不動産レジデンシャルの建替えは、建替えにより「ワンランク上」を実現し得ることに特徴がある。その土地の価値を最大限引き出す開発ノウハウが蓄積されていることが、資産価値をより高めることにつながっていくわけだ。
「どのように建替えるかという事業計画は、デベロッパーにより異なります。今後のパートナーとして事業協力者を選ばれる際には、ぜひ実際に当社の分譲物件をご覧いただき、ブランド力や管理サービスなどのソフト面、新マンションの商品性といったハード面もご評価いただきたいと願っています」(岡本氏)
建替え事業を通じて
実感した事業協力者の重要性
岩田勉氏

事業協力者には、デベロッパーとしてのやる気を感じることができました。
建替えを行う中で発生するあらゆる問題を、常に権利者側に立って解決してくれました。
隣地の人からクレームがあったり、役所への手続きがうまくいかないことも。多くの床面積を所有している人がかたくなだったり、テナントの退去に手間取ったり、5年間次々と困難な問題が起こる中、解決に向けて一緒に走り回り、われわれだけではとても乗り越えられない難問を、幾つも解決してくれました。

設立時理事長
岩田勉氏
資産承継の観点から、自分たちだけでなく、子や孫の世代のことも考えながら、古いマンションのままではなく、新しく生まれ変わることで価値ある資産を残していくことの大切さを考えさせてくれました。後から同様の経験をされたマンションの方々からお話を聞いても、そこまで親身になってくれるデベロッパーはいないようです。当時は、粛々とやってくれているように思いましたが、改めて、本当に選んで良かったと思っています。