住宅のプロによる
診断を依頼する方法も

 制度の利用や工事中の検査がなく不安な場合は、住宅のプロにホームインスペクション(住宅診断)を依頼する手もある。従来、住宅診断は中古物件の取引の際に利用されることが多かったが、年々、新築一戸建てについても依頼する人が増えてきている。

 診断を依頼すると、ホームインスペクター(住宅診断士)は契約後から引き渡しまでの間に行われる内覧会(施工検査)に同行し、検査を行う。検査当日は依頼者と住宅診断士、売り主の3者が立ち合い、室内はもちろん、屋根、外壁、小屋裏、床下までチェックする。依頼者がより詳しい検査を望む場合は、サーモグラフィーを用いて断熱材の状態を確認するような検査もある。

 検査の結果、問題があれば、住宅診断士は指摘し、売り主に補修工事を促すことができる。補修工事は引き渡しまでに行われる。

 このように住宅診断は竣工後に行うのが原則だが、依頼者の要望によっては、工事途中に現場を訪ね、基礎の配筋やコンクリートの状況等を確認するサービスを使うこともできる。

 欠陥や不備を疑っても買い主だけでは確信が持てず、はぐらかされることもあるだろう。その点、住宅診断士は第三者という中立な立場から、客観的な判断基準や数値等を基に指摘するので、売り主と買い主の間に感情的なしこりを残さずに済むのもメリットだ。

 目先の値段に惑わされず、きちんとしたチェックを行い、間違いのない建売住宅を見つけてほしい。

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