一方、編入の場合は、早慶上智以上の学力の高い層はすでに一般入試で難関大学に合格していて、そもそも他大学に入り直そうなどという発想すらない。いわゆる高学力層を除いた競争相手しかいないのだ。編入試験の受験者層は、GMARCH以下の学生が大半を占める(右図参照)。

 30年近く編入試験を指導してきた中央ゼミナールの宍戸ふじ江教務部部長も、「予備校に通うのは日東駒専の学生が中心。実際、このランクの学生でも国公立大学に合格できている」と話す。

超難関大学含め8割以上で実施
国公立はセンター受験なし

 編入試験は、近年の少子化で志願者数が減少している大学にとって、うってつけの学生獲得の機会だ。それは編入試験形式の多様化にも表れている。

 以前は、3年次で大学を移る「3年次編入」と、大学卒業者が3年次に戻って入学する「学士入学」が中心だった。

 さらに近年はこれに加えて、社会人のみを対象にした「社会人編入」、大学2または3年次の学生を対象にした「2年次編入」など、様々な編入試験の形式が加わってきたのだ。

 編入試験の実施数はどうだろうか。

 大学編入についての情報提供を行っている大学情報図書館RENAの安井美鈴代表によれば、平成28年度に全国の502大学1419学部が実施している。国立の89.9%、公立の64.4%、私立の85.9%、全体では83.8%の大学が該当するという状況だ。

 国公立大学の場合は、センター試験受験も必要ない上、試験日程が被らなければ、いくつも受験可能というメリットがある。

 とはいえ、編入試験を受けるならば、それなりに注意が必要だ。

 まず、試験の日程は、一般入試より早く、主に11月下旬あたりがピークとなる。

 試験科目は、前述したように一般入試より少なく、「語学」「専門科目」「面接」が一般的だ。

 だが、これらの科目にはしっかりした対策が必要だ。

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編入は出題傾向も複雑。独学では太刀打ちできない事情

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