インターネットが当たり前にある生活環境で育ってきた「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代の若者が多くの企業で増えている。彼らにとっては、スマートフォンを使い、SNSでメッセージをやり取りするのが当たり前。各世代によりコミュニケーションスタイルが違うのは当然だ。それを踏まえて社内のコミュニケーションを最適化するには何が求められるのか。「Cisco Spark with KDDI」「Cisco Spark Board」の提供を開始したKDDIの社員たちが、世代間のコミュニケーションギャップ、コミュニケーションの課題解決について語り合った。

社内コミュニケーションについて議論を交わしたメンバー。左から、新妻隆志氏(入社4年目)、井上亜美氏(入社6年目)、マネジャー職の藤井彰人氏、大森智裕氏(入社3年目)。

全く違う、学生時代の
コミュニケーション

ソリューション事業企画本部
副本部長
藤井彰人氏

藤井 私は団塊ジュニアとか、バブル世代に当たるのですが、学生時代にはまだ携帯電話がありませんでした。彼女に電話するにも、家から親の目を盗んで固定電話からかけていました(笑)。皆さんの学生時代はどういうコミュニケーションスタイルが主流でしたか。

新妻 電話自体、ほとんど使いませんでした。小学生の頃は各家庭への連絡網があったので、時々家に電話がかかってきましたが、中学以降は個人情報保護の観点から連絡網もなくなり、電話は使わないようになりました。友達と連絡を取るにはLINEがほとんどでした。

大森 私も個人的には電話を使ったことがほとんどありませんでした。しかし、会社に入ってみると、電話がないと仕事にならないというくらい頻繁に電話を使います。大きなギャップを感じましたね。

井上 会社では電話に加えてメールも多いですね。グループとしては関係があっても、自分自身には無関係なメールが多かったりするので、必要なメールを見落としてしまうこともあります。その点チャットは自分宛てなのが明らかなので、分かりやすいのですが。

形や慣習にとらわれると
本当の目的を見失う

ソリューション事業企画本部
ネットワークサービス企画部
ネットワークサービス企画1G
主任 大森智裕氏

【入社3年目 「Cisco spark with KDDI」の商品企画を担当】

藤井 会社でのコミュニケーションを見ていて、「ここはこうすればよいのに」と感じることはありますか。

新妻 メールだと「お疲れ様です」とか「お世話になっております」とか定型文で書くところがありますが、本当に必要なのでしょうか。チャットだと手間なくぱっとメッセージを送ることができて、作業の効率化もできるんじゃないかと思ったりします。

大森 そうですね。メールだと「以前にご依頼いただいていた件ですが」という前書きから始めないといけません。その分、持って回った言い方になってしまいます。もどかしさを感じることもありますね。