「1000万台クラブ」から
脱落したGM

 一方、世界ビッグ3の一角を確保してきたGMは、今年に入り欧州やインドからの撤退を次々に決断した。その要因をあげると、2016年のオペルの販売台数は約100万台だが、赤字が続いていたことがある。加えてインド市場の全需要は毎年2ケタの伸長を示し世界5位の市場であるものの、競争の激化でGMの販売は2012年から5年連続で減少し、シェアがわずか1%以下にとどまっていることにもあるようだ。

 GMの世界販売は、中国と米国が4分の3を占めるなかで、バーラCEOは「世界地域ごとの事業の最適化」をはっきりと打ち出してきたのだ。これによってGMのグローバル販売台数は、オペル分とインド撤退分を合わせると年間100万台以上減少することになる。結果「1000万台クラブ」から脱落し、あえて利益優先で規模縮小の道を進むことになる。

 一方で、トヨタとVWの首位争いも昨年VWがディーゼル車排ガス不正問題を乗り越えてトヨタからトップを奪還したが、トヨタも世界販売台数1000万台規模の確保を前提としながらも、トップにこだわらないというスタンスを示している。

 VWにしてもグローバル戦略では、中国と地元欧州で全体の約8割を占めるいびつな構造にある。トヨタも北米と日本で世界販売の半分を占める状況だ。自動車各社のグローバル戦略における地域ごとの事業の最適化がそれぞれの課題となっている。

 その意味では、ゴーンの野望とも言えるルノー日産連合に三菱自を加えた「1000万台クラブ」入りも、3社合わせての数合わせによる規模の拡大だけで維持することは難しいのではないだろうか。

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西川体制で真価が問われる新中期経営計画

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