西川体制で真価が問われる
新中期経営計画
日産では今年4月にゴーン氏が西川廣人(さいかわ・ひろと)氏に社長を譲って会長に収まった。日産は、この3月までの前中期経営計画「日産パワー88」の世界シェア8%、営業利益率8%のコミットメントが未達に終わり、新中期経営計画で再び目指すことになる。ゴーン流コミットメント経営が色あせたかとの見方もある中で、西川体制の真価が問われることになる。
また、フランス国内ではルノーのライバル関係にあるPSAグループがGMからオペルを買収した。これにより規模の上でルノーを抜いて欧州で2位(首位はVW)に躍り出たのだ。PSAグループを率いるのはゴーン氏からルノーCOOを解任され、転出したカルロス・タバレス氏である。ゴーン氏と因縁のあるタバレスPSAは、ルノーへの対抗心を強く持って攻めに出てくることになり、ゴーン・ルノーにとっても厄介な存在だ。
三菱自も燃費不正問題からわずか1年で黒字転換を果たすという驚異のV字回復の動きを見せたことで、ルノー日産連合のプラス戦力になる可能性が高まってきた。だが、三菱自の本格的な再生には主力のアセアン市場における販売台数の回復や国内における信頼回復など、課題もまだまだ山積している。
3社連合がそのアライアンス効果、シナジー効果を上手く生かすことで得られるプラス面がある一方で、どれだけその独自性やブランド力を個性化できるか、発揮できなければマイナス面も出かねない。三菱自を日産が助け、日産の収益力をルノーが連結業績で生かす構図がどこまで続くかという懸念もあるのだ。
GMがグローバル戦略の転換を明確に示してきているように、ルノー日産連合は三菱自を加えた数合わせの戦略でビッグ3となったが、今の戦略がいつまで通用するのか、その動向に注視していきたいと思う。
(佃モビリティ総研代表 佃 義夫)



