友澤 マーケッターが本質的に目指しているのは、カスタマーに自分たちのメッセージをどう伝えるのか、です。伝えたい人に対して適切なかたちでメッセージを伝えることで、態度変容してもらうことが究極のテーマです。だからワンツーワンマーケティングやデータベースマーケティングが重要だったわけです。
今までは、相手の個人情報を基に、ダイレクトメールを作って送らなければならないため、莫大なコストがかかり、リスクもありました。ところがオンライン広告の世界では個人情報に基づかなくてもターゲティング広告という方法で、適切な人に適切なメッセージを送ることができます。双方にリスクがなく、受け取る側にもムダなメッセージは届きません。皆ハッピーになれるんです。
佐々木 たとえば、過去1ヵ月以内に自動車関連のサイト、あるいはある自動車メーカーのサイトを訪れた人たちのブラウザーをCookie 情報を基に識別、クルマに興味のある人たちの集団としてグループ化し、関連する広告を配信するという仕組みですね。
最新のテクノロジーを
どう活用するのか
佐々木 グーグルでは、これまで得意としてきた検索連動型広告だけでなく、ディスプレイ広告を中心にメディアや広告会社のビジネスをサポートするGoogle AdSense やDoubleClick 製品もご提供しています。そこで目指しているのは、広告主に最高の費用対効果をもたらし、メディアには限られたスペースで高い収益を上げてもらうことです。それを両立させるのがテクノロジーです。
最先端のテクノロジーを世界有数の大規模なデータを持つ楽天さんにいろいろと活用していただき、ノウハウを磨いていただくことで、日本のマーケット全体の活性化につながると期待しています。
友澤 オンライン広告にもいろいろな種類があって、マーケッターとしては最適な組み合わせがどれなのかが知りたいわけです。その意味では、プラットフォームとしてまとめられて、規模が大きくなることはハッピーです。マーケッターの仕事を簡単にしてくれるというメリットがあれば、皆利用するのではないでしょうか。私たちのゴールは、ある人にとって適切なメッセージを、適切なタイミングと適切な手法で届けることです。その点をこれからも追求していきたいですし、そのための仕組みをつくっていってもらいたいですね。それによってオンライン広告にかかわるすべての人たちがもっとハッピーになり、エコシステムもさらに進化するのではないでしょうか。