「地球上で最も豊富な品揃えと地球上で最もお客様を大切にすること」をビジョンとして掲げるアマゾンは、日本でも2000万点以上の品揃えと、月間3560万人のユニークビジター(※)を有して、EC市場を席巻し続けている。その品揃えを支えるのは、アマゾン自身による直販だけでなく、魅力的な商材を販売する出品者でもある。他のショッピングモールやECサイトとは一線を画す同社の「出品サービス」と「フルフィルメント by Amazon」について、アマゾン ジャパン マーチャントサービス事業部 前田 宏 本部長に聞いた。

多くの集客を誇る
総合オンラインストア

――アマゾンは、“本のオンラインストア”から大きく変化しました。

アマゾン ジャパン株式会社 
マーチャントサービス事業部 
前田 宏 本部長

前田:日本における創業当初は、本のオンライン販売というイメージが強かったと思いますが、10年経って、家電、食品・飲料、おもちゃ、ファッション、コスメ……など、現在、20を超えるジャンルを取り扱うまでに成長しました。

――ネームバリューと豊富な品揃えで信頼を得ていますね。

前田:直販モデルと出品モデルを合わせて2000万点以上の品揃えを誇るオンライン総合ストアの強みは、なんといっても集客力。月間3560万人のユニークビジターを有していて、インターネットユーザーの比率で見ると約30%のお客様が1ヵ月に1度アマゾンのサイトに来ていることになります。このことからも、お陰様で単独のECサイトとしては、圧倒的な集客力を誇るまでに成長してまいりました。

  アマゾンが高い評価をいただくブランドになったのは、買い物をしていただく方に安心感を提供しているからです。実店舗を持たないオンラインストアとして、お客様に満足していただくためにカスタマーサービスにも力を入れています。出品者様に対しても、アマゾンが直販している商品と同様に、お客様の手元に商品を届けるところまで手厚く対応し、お問合せに対して正確に迅速に答えている点なども評価を得ている理由ではないかと思います。

――出品ビジネスに力を入れる理由は?

前田:地球上で最も豊富な品揃えを提供することをビジョンとして掲げているからです。たとえば、ファッション・シューズ、食品・飲料などのジャンルには、参入して数年ほどですが、家電などと比べても品揃えの幅が広いので、その幅をどこまで揃えられるかがポイントになります。

  アマゾンと出品者様で可能な限りの品揃えを揃えることで、より多くのお客様のニーズにお応えできると考えています。現在の出品ビジネスの前身となったAmazonマーケットプレイスは2002年に始まり、法人向けを中心にサービスを提供したのは2007年4月から。出品点数は1点からでもよくて、上限も設けていません。

※出典 Comscore 調べ/2011年7月現在