21世紀を生きる 子どもの育て方

文部科学大臣補佐官 鈴木 寛 特別インタビュー

これから数年間で、学校も入試もこんなに変わる!
21世紀を生きる子どもの育て方 【第2回】

著者・コラム紹介
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―六本木のラーメン屋では注文を取るのに中国語と英語が飛び交っています。

鈴木 日本語だけでは生きていけない現実がある。単一の価値観だけでは分かり合えない。どうやってこういう人たちと共生していくのか。自分の足元を見て、マインドセットを変えればいい。今、ALTの地方の集まりは凄い。

ALT
Assistant Language Teacher
小中高校で日本人教師を補佐し、子どもたちにナマの英語を伝える外国語指導助手。国が1987年から実施している「語学指導等を行う外国青年招致事業」(JETプログラム)で、アメリカを中心に英語圏から大卒青年を日本に招致、最長3年契約で自治体がその費
用を負担する。

―積極的に地方では採用していますね。

鈴木 そう。文科省に制度的にこれを活用しろと言ってくる方々もいますが、すでに彼らは自分たちで団体をつくり、意識の高い高校生と組んでイベントをやっています。何でも文科省に言ってくる大人は高校生に弟子入りしなさい(笑)。

 問題は全部、東京の役所に持ってこないと解けないと思い込んでいる人がいますが、ほとんどは現場でなんとかなります。

 アイザックの教員と話していたら、「日本の学習指導要領は根本的なことしか書いていなくて非常にいい。前任のIB校のあった国の方がぎちぎちに書かれていた」と。

アイザック
ISAK(International School of Asia, Karuizawa)
長野県軽井沢町にある全寮制国際高等学校。2014年8月開校。1学年約50人で、生徒の7割は海外からの留学生。日本の高校卒業資格と国際バカロレア(IB)ディプロマの両方を得ることができる。今年6月、初の卒業生を送り出した。

―そのことを日本の学校の先生は知らない。箸の上げ下げまで書いてあると思っている人が多い。なぜなら学習指導要領なんか読んでいませんから。

鈴木 せいぜい学習指導要領は解説を飛ばし読みするだけ。それを変えることは大事。でも、勝負は教科書と入試問題。もはや政策 は大して重要ではない。教科書や副教材のいいものを作り、子どもたちに使ってもらう、現場の知恵と工夫とネットワークと運動論 を考えた方が世の中は変わる。

 

すずかんの一言 ②

日本で一番、グローバル化されていない場所
 今や日本人だけで仕事しているのは、国家公務員と地方公務員、日本語メディア、あと銀行くらいです。永田町、霞が関、大手町、丸の内、そして県庁所在地の一部がグローバル化されていないだけ。思考停止に陥っているポジショントークの人の病は重い。

 

>第3回はこちら

インタビュアー:後藤健夫

 

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後藤健夫[教育ジャーナリスト&アクティビスト]

1961年愛知県生まれ。南山大学経済学部卒業後、河合塾に就職。独立後は、大学コンサルタントとして、有名大学などのAO入試の開発、入試分析・設計、情報センター設立等に関与、塾・高校の進学アドバイザーも。早稲田大学法科大学院設立に入試設計・募集担当として参加。Pearson Japan K.K 高等教育部門顧問。『セオリー・オブ・ナレッジ―世界が認めた「知の理論」』(ピアソンジャパン)を企画・出版。


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