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2017年11月13日
著者・コラム紹介バックナンバー

【連載第1回】
5Gが幅広い産業にもたらすインパクト
新サービス実現のカギは「妄想力」にあり
「ダイヤモンドクォータリー」創刊1周年 記念コンファレンスReview

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深層学習と高精細画像の
組み合わせで広がる可能性

──5Gの影響は幅広い産業に及ぶと思いますが、エンターテインメントの世界でも新サービスが生まれそうですね。

サイバーアイ・エンタテインメント
代表取締役社長兼CEO
久夛良木 健氏

久夛良木 音楽好きの一人として、わくわくしています。ザルツブルク音楽祭のようなイベントに足を運ぶのは大変ですが、居ながらにして、リアルタイムで高品質の映像と音楽を楽しむことができる。そんな新サービスができればうれしいですね。

阿佐美 例えば、有名アーティストのライブでは、最前列中央の特等席はほんの少ししか用意されていませんし、入手するのが非常に困難です。通信や画像処理の技術が進化すれば、遠隔地でも最前列の特等席に座っているような臨場感のある映像を楽しめるようになるでしょう。正面のアーティストだけでなく、360度撮影した映像を遠隔の施設に送り、そのVR(仮想現実)画像をゴーグルで体感する。5G時代には、そんなサービスが実現するかもしれません。

久夛良木 高精細画像のインパクトは非常に大きいと思います。特に、画像は急速に進化するAI、特に深層学習と相性がいい。深層学習による画像の認識率は急速に向上しており、人間の視力を超えたといわれています。至る所に設置されるセンサー群がAIとつながる通信環境として、5Gが果たす役割は大きいですね。

阿佐美 高精細の画像を、低遅延で届けられるという特性も重要です。5Gトライアルサイトでは、小松製作所(コマツ)様と一緒に建機を遠隔から監視・制御する実証実験を行っています。建機を遠隔操縦する際には、ちょっとした遅延が事故につながる可能性もあります。では、どの程度の遅延であればオペレーターはストレスなく遠隔操縦ができるのか。コマツ様の専門家の方々と協力しながら、建機の運行・管理の新しい可能性を探っています。

空間と時間、両軸の情報が
新しい価値を生み出す

──久夛良木さんから、「リアルとバーチャルの融合」というお話がありました。裏返していえば、現状ではリアルの世界をバーチャル空間で再現するには課題があります。三つの特性を持つ5Gによって、その課題を乗り越えることができるということですね。

久夛良木 そう期待しています。例えば、現在のインターネットでは時間情報をうまく扱えないという課題があります。インターネットでブログなどのドキュメントを検索すると、「いつごろアップされたか」という大まかな時間情報は得られますが、「何日の何時何分の情報か」というところまでは分かりません。

──その情報がいつ、どのように更新されたかもよく分かりませんね。

久夛良木 時間軸情報を上手にコントロールすることができれば、気象情報なども変わる可能性があります。気象情報に時間軸は欠かせませんが、現状では気象の変化をうまく表現できているとはいえないでしょう。5Gが普及すれば空間だけでなく、時間軸をも捉えた情報をやりとりできるようになるのではないでしょうか。それは、多くの分野に影響を与えることでしょう。

 例えば、農業です。狭いエリアごとに提供される気象予測サービスが普及しつつありますが、時間と空間の両軸で詳細な情報をやりとりできるようになれば、農業の生産性はさらに高まるのではないでしょうか。

阿佐美 農業はIoT活用が期待されている分野の一つです。例えば、農家が水田や畑にセンサーを設置し、温度や湿度などを把握して作物の品質向上を図る。あるいは、酪農家の間では牛にセンサーを装着して分娩期を検知し、お産の安全性を高めるといった活用法が広がりつつあります。5Gが普及すれば、これまでは思い付かなかったようなIoT活用例が生まれるかもしれません。

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