スタートアップ企業を
大企業とマッチング
イノベーション& インキュベーション室長 プリンシパル 渡邉藤晴
戦略第1BUに所属するイノベーション&インキュベーション室(I&I室)の仕事は、先端技術(IoT、AI、ロボティクスなど)を活用した新事業開発と成長戦略策定である。
大企業は先端技術を活用して事業を起こしたいが、社内にその技術やシーズがない。スタートアップ企業は先端技術を持っているが、事業化のノウハウや資金がない。その両者をマッチングさせ、オープンイノベーションを推進するのがI&I室の役割だ。
「先端技術は進化のスピードが速いため、従来型コンサルティングの仮説・検証では間に合わない。そこで先端技術を持つスタートアップ企業に仮説の段階から参加してもらい、戦略コンサルメニューに組み込む方法を取っています」と語るのはI&I室長の渡邉藤晴氏。連携するのは、大企業に対しアクセラレータプログラムを提供している社内横断的組織“LEAP OVER”だ。
政策研究事業本部 経済政策部 新事業開発室 杉原美智子
具体的な事例では、ある大手電機メーカがBtoCのロボットをBtoB市場で売り出すため、IoTを活用して競争優位性を創出しようと考えた。そこでI&I室はLEAP OVERと連携し、スタートアップ企業を集めてディスカッションを行い、斬新なアイデアを創出。同時にMUFGと連携し、ものづくりの技術を持つ中堅・中小企業の商談会を開催した。このように新規事業戦略+アクセラレータで一気通貫の支援を行い、成功確率を高めるのがMURCの強みだ。
LEAP OVERの杉原美智子主任研究員は「スタートアップ企業はコトづくりが得意。新しい産業が出てこなければ国は衰退してしまう。新産業を育成する中心には金融サービスがあるべきで、MUFGとしてそれを支援していきたい」と意気込みを語る。