5Gが収集する画像情報
AI処理による可能性

中村 特に動画は通信網への負荷が大きいのですが、2Gから3G、さらに現在の4Gへと進化する中で、多くのユーザーが動画をストレスなく楽しめるようになりました。こうした中で、移動通信を活用したさまざまなサービスが生まれましたが、次世代の5Gに対する産業界の期待は一段と高いと感じます。

 「5Gは第4次産業革命の基盤になる」といった声を聞く機会も増えました。例えば、工場内の設備に搭載された数多くのセンサーからデータを集めて製造プロセスを最適化する、さらに工場の枠を超えて情報をやりとりしながら、サプライチェーン全体の最適化を図る。自動運転や医療、スマートシティなどあらゆる分野において、5Gが大きな役割を果たすことでしょう。

「高速・大容量」「低遅延」「多数の端末との接続」という三つの特長を持つ5G。これによって、生活がより豊かになるだけでなく、今までは想像もできなかったようなさまざまな新規ビジネスが生まれてくると期待されている

中野 それぞれの取り組みを進めるためには、多種多様なデータが必要です。中でもインパクトが大きいのは画像データでしょう。当社だけでなく、多くの分野で画像を生かして生産性の向上や新サービスの開発が進むと思います。

中村 特に関心が高まっているのが、著しい進化を続けるAIとの組み合わせです。AIの最も得意な分野の一つが画像認識であり、すでに人間の視力を超える精度に達しています。ただ、粗い画像では精度が落ちます。5Gで収集した高精細かつ膨大な画像データをAIに読み込ませることで、画期的なサービスが実現することでしょう。

中野 当社にとってテクノロジーとビジネスの両面で、NTTドコモとのパートナーシップは非常に重要です。お互いに刺激し合いながら、新しい価値づくりに取り組んでいきたいですね。

中村 同感です。未来への扉を一緒に開くために、20年に向けて研究開発をさらに加速させていきたいと思っています。

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