多様な会員基盤があるからこそ、
満足度の高いマッチングが実現する

国土交通省観光庁「主要旅行業者の旅行取扱状況年度総計」の平成26年度、27年度、28年度を基に作成

  現在、国内の旅行会社で第2位の旅行取り扱い額を誇る(図表参照)楽天トラベルは、1996年に「ホテルの窓口」(後に「旅の窓口」)として誕生。それまではホテル名鑑などで探し、電話で予約していたホテルをインターネットで予約できる画期的なサイトとして注目を集めた。

 01年に楽天グループの一員となり、「楽天トラベル」と名称を改めてからは、宿泊だけでなく、ゴルフ場などのレジャー施設やレンタカー、航空券と、ネット予約できるサービスの種類を大きく広げてきた。

「創業以来、楽天トラベルは旅行者によりよい“旅の体験”を提供するだけでなく、国内外の宿泊施設や地域に元気になってもらうための仕組みを提供しようと尽力してきました。今回のサイト全面リニューアルは、その取り組みをさらに推し進めるものです」(髙野事業長)

楽天は70以上のサービスを提供している。その会員数は国内で約9,520万人、世界で約11億人(2018年2月時点)

 新サイトでは、”次世代OTA”として、最新のAI(人工知能)やビッグデータ技術などを応用して、旅行者と宿泊施設のベストマッチングをさらに追求していく。高いマッチングを実現するに当たり、「楽天グループの圧倒的な会員基盤が大きな強みになってくる」と髙野事業長は語る。

「2018年2月現在、楽天グループは国内で約9,520万人、世界では約11億人の会員数を誇ります。会員のみなさまが日々、どんなサービスをいつ、どれくらい利用しているのか、という膨大な情報を蓄積しているのが、楽天トラベルでのマッチングの精度を上げるためにも大きな武器になります」(髙野事業長)

 楽天は、ECサービスの楽天市場を中心に、カード、銀行、証券、保険、電子書籍など幅広いサービスを提供している。同社が“楽天経済圏”と呼ぶこれらは、ひとつのIDですべてのサービスにアクセスでき、共通のポイントを利用できる。複数のサービスを利用する会員の消費行動や閲覧履歴などのデータをAIで分析すれば、個々の会員によりマッチした旅行商品の提案が可能になるというのだ。

新サイトでは趣味嗜好やライフスタイルに合ったあなたへの”おすすめ”が表示される

「たとえば、楽天市場でペットフードを頻繁に購入している会員の方には、自動的にペットフレンドリーな宿泊施設を紹介するといったことができます。これは他のOTAには真似のできない、楽天トラベルならではの強みだと思います」(髙野事業長)

旅行客、宿泊施設により便利に
これまで以上に旅を盛り上げる

 新サイトでは、宿泊施設もこうした楽天のデータを活用して、より細かくターゲッティングしたプロモーションを展開することができるようになる、と髙野事業長は話す。例えば、これまでの割引キャンペーンでは施設側では割引の期間や割引率だけを設定していたが、新サイトでは「リピーターだけ」「新規客だけ」「女性客だけ」と、割引対象を限定することもできるという。

 楽天トラベルのサイトは、今年5月をめどに海外宿泊と海外航空券、9月をめどに国内宿泊を含むその他予約サービスが全面リニューアルされる予定である。

「宿泊施設のみなさんをエンパワーメントするというミッションのもと、今まで以上に宿泊施設の魅力をアピールができ、ファンになってくれそうな旅行者にアプローチしやすいサイトに生まれ変わります。また、“ユーザーファースト”をキーワードに、旅行者のみなさまにもとっても使いやすく、希望に合った宿泊施設を簡単に見つけることができるサイトになるはずです。楽天のデータを武器に、今まで以上に、宿泊施設と旅行者のベストマッチングを実現していきます」(髙野事業長)