人のPC操作を全て自動化
引き継ぐようにロボを作成
これらの理由から生じる無駄や非効率の解消を期待されているのがRPAツールだが、RPAを従来のITと同じものと考えてはいけないと永田社長は忠告する。
「これまでのシステムと同様に捉えると可能性を狭めてしまいます。RPAツールはシステムの代わりになるものでも、オフィス業務の全自動化を目指すものでもありません。PCを使う人の仕事をサポートするもの、業務担当者のアシスタントとなるものなのです」(永田社長)
そのように捉えると、現場が求めるRPAツールの要件が明らかになる。それは、「後任者に引き継ぐようにして自然と業務を自動化し、改善していける」ことだ。
PC画面を画像認識して動作するロボパットは、ウィンドウズPC上で人がマウスとキーボードを使って行う操作を全て自動化することができる。ロボットを作る手順は極めて簡単であり、普段行っているPC操作を一つ一つコマンドに置き換えていくだけでよい。従って、業務を熟知し、最適なやり方を知っている担当者ほど効率良く動くロボットを作成できる。同社では、事務職の社員でも導入1週間でロボを作成できた。
業務内容が変わった際のロボットの修正も、変更箇所のPC操作を再設定するだけでよい。手軽に修正できるため、常に業務を的確にサポートするロボットを作り、使い続けられる。また「ロボットに仕事の一部を任せるのなら、フローをこう変えて全体を効率化しよう」といった具合に、現場担当者の裁量内で業務の継続的な改善を進めやすくなる。「常に業務改善の視点を持てるため、使いながら人と組織も育っていきます」と永田社長は話す。