高い信頼性・安定性にも
俊敏なシステムにも対応

 そうしたニーズに応える技術を提供するため、NTTデータは2017年に米国のデータベースソフトウェア企業マークロジックと資本業務提携を結んだ。

 マークロジックは、社内の部門ごとやシステムごとに分断されたデータベースを統合する独自の技術を持っている。それをNTTデータが長年培ってきた高度なデータ技術と融合させて、「時代の変化に合わせて、あらゆるデータをいつでも使える」(宮本氏)環境を企業に提供することを目指しているという。

 NTTデータは、マークロジックに限らず、国内外のさまざまなテクノロジー企業との協業に積極的だ。そもそも同社は、従来から特定のベンダーに縛られないマルチベンダーの技術を提供するSI(システム・インテグレーション)企業として、多様なシステム開発の要望に応えてきた。フィンテック企業をはじめとするベンチャーとの協業案件も数多く手掛けている。

 しかもNTTデータは、金融機関の勘定系システム開発などで培った信頼性と安定性の高いITソリューションでも多くの実績を持つ。宮本氏が言う、これからのシステム開発の「二つの潮流」のどちらにも対応できる数少ないSI企業である。

 その強みを示す代表例として、NTTデータが手掛けた金融業向けの最新ソリューションを以下に紹介する。