グループ各社の財務管理にも効果大

 シンガポールに続きタイでも利用開始したIT系の企業は、国をまたがるグループ各社の財務諸表の一覧表示機能を備える「multibook」を拠点管理に活用している。ページ下の画面のように、信号機マークで各社の損益計算書の進捗状況は一目瞭然。売り上げが落ち込んだ要因などを書き込めるメッセージ機能があるので、メールなどを使わなくても情報共有できる。

海外各拠点のステータス、数字も一目瞭然

世界に点在するグループ各社の数字もリアルタイムで把握可能。伝票や明細へのドリルダウン機能や、コメント追記機能も付与され効率化が図られている。

 マルチブックでは、海外現地法人を顧客に持つ会計事務所にもアプローチしている。「これまで会計事務所は月末頃にドサッと届く請求書や領収書などの入力作業に追われていましたが、『multibook』を導入すれば、スキャニングしてもらった段階で順次入力できます。そうすることで節約した時間をアドバイザリー業務の強化に充てませんか、と提案しています」(加部取締役)

 このように規模の大小や業種・業態を問わず、大きな導入効果が期待できる「multibook」。一定の要件を満たす中小企業が導入する場合、国の「IT導入補助金制度」で最大50万円の補助金も受けられる。

「日本には海外で飛躍できるような優れた技術やサービスを持つ中小企業がたくさんあります。そうした企業の海外進出を、創業以来18年間培ってきたグローバルなシステムコンサルティングのノウハウを生かしてお手伝いしていきたい。将来的には1万社のサポートを目指しています」(村山CEO)

 海外進出組はもちろん、海外進出を検討中の企業も「multibook」がどんな効果をもたらすのか、検討してみる価値は大いにありそうだ。

問い合わせ先
株式会社マルチブック
TEL:03-6277-1939
http://www.multibook.co.jp/