この間、2001年には湘南造園の三代目代表取締役社長にも就任。まったく分野の異なるベルマーレと家業でエネルギッシュに、どんな状況でもポジティブに生きる日々は、ベルマーレの代表取締役会長となった2014年4月以降もまったく変わらない。
もっとも、ベルマーレで描かれた軌跡は決して順風満帆ではなかった。むしろ七転八倒や試行錯誤の繰り返しで、喜怒哀楽に満ちあふれていたことは、2013年10月に草思社より出版した著書のタイトルが如実に物語っている。
ゆっくりと、そして確実に力をつけたベルマーレは2009シーズンのJ2で3位に入り、実に10年ぶりとなるJ1復帰を果たす。その後もJ2降格とJ1昇格を繰り返しながら迎えた2015シーズン。今も指揮を執る曹貴裁(チョウ・キジェ)監督に率いられて4年目を迎えていたベルマーレは、3度目の挑戦にして悲願のJ1残留を決める。
「もっと、もっとクラブとして選手たちをしっかり支えてあげないといけない。曹をはじめ、選手たちには本当に感謝しています…ただ、感謝だけでは申し訳ない。湘南というクラブのためにまだできていないことがたくさんあるので、選手たちがもっと夢を持てるように体を張って…」
薄氷を踏むような残留決定ではなく、クラブ史上で最高位となる8位に躍進したベルマーレの成長ぶりを見届けた眞壁会長は人目をはばかることなく男泣き。その上でこんな言葉を紡いでいる。
「経営をよくするためにフットボールをやってきたんじゃない。ウチの選手たちがさらに成長するために今までやってきた。市民クラブと言えば格好いい響きだけれども、簡単に言えば無責任経営。勝利への対価に相応しいクラブにするためには何をするべきなのか、ということが僕を始めとする経営陣に強く問われている」
日本各地、海外にまで足を運び、
ベルマーレ選手の活躍を目に焼きつける
クラブよりも選手の成長が早い、という危機感を長く胸中に募らせてきた。繰り返されてきた問いに対する答えが今年4月6日に電撃的に発表された、フィットネスジム事業などを幅広く展開するRIZAPグループ株式会社(本社・東京都新宿区、瀬戸健代表取締役社長)の傘下に入ることだった。



