生ぬるい消化試合かよ…「意味ない人材研修」を大量生産する人事部に“決定的に欠けているもの”「意味ない人材研修」を大量生産する人事部に“決定的に欠けているもの”とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

この時期に多い「人材研修」を無意味にする、責任を取らない人事部の正体について解説します。営業部長に逆らえない人事課長がいるメーカーと、人事部がエリートコースになっている企業の決定的な違いとは?(FiveVai CHO、経営コンサルタント 加藤芳久)

新しい人事課長が研修でやらかした末路

 あるメーカーさんにおける実話を紹介します。筆者は15年以上も新入社員研修を担当させてもらっており、大変な感謝もありますし、親しくなった社員さんが増えて愛着を覚える企業でした。

 そんな中、異動で人事課長が交代されました。新しく着任した勢いもあったのでしょう、その人事課長さんは事前打合せで、「会社を変えたいんです!研修をもっと厳しくして甘えた雰囲気を一掃したい」「生意気な社員がいたら鼻をへし折ってやってください!」と息巻いていました。

 私は「厳しくやることは可能ですが、受け止めきれない方もいらっしゃると思うので、振り返りのアンケートなど評価は低くなりますよ。それでもやりますか?」と何度も念押ししました。しかし一貫して「はい、大丈夫です!うちの会社は体育会系ですから、厳しいくらいがちょうどいいんです」とのこと。

 その言葉を信じて研修では、他責な発言をしている、態度が明らかに悪い(足や腕を組んで聞く気がない)、発言しあう機会に真面目に取り組まないなどの参加者を厳しく指摘していきました。

 研修が終わり、しばらくたったあとに人事課長から振り返り評価を聞きました。すると、ある研修参加者がふてくされて営業所に戻り、上司の営業部長に研修の不平不満を伝えたとのこと。