進化し続ける“茶カテキン”で「ヘルシア新時代」へ

「体脂肪を減らすのを助ける」から「内臓脂肪を減らすのを助ける」へ

2003年に発売された『ヘルシア緑茶』は、体脂肪を減らすのを助ける特定保健用食品としてブームを巻き起こした。その研究過程には、茶カテキンの発見と苦渋味を克服する過程があり、特定保健用食品への険しい道のりや、良質な茶葉を探す努力があった。今スティックタイプの新製品『ヘルシア 茶カテキンの力 緑茶風味』(機能性表示食品)の発売で、ヘルシア新時代の幕が開く。

意外な障壁! 茶カテキンの「苦渋味」成分を除去し、商品化へ    
「体脂肪を減らすのを助ける」、特定保健用食品「ヘルシア緑茶」

 ヘルシア開発プロジェクトが発足したのは2000年。当時、「国民健康栄養調査」の統計によると、30~60歳代男性と60歳以上女性の3人に1人が「肥満」に当てはまっていた。まだ、メタボリックシンドロームという言葉が普及していなかった頃だ。

 日本人は欧米人に比べて、軽い肥満でも生活習慣病を引き起こしやすい体質と言われている。つまり、肥満の解消なくして、現代人の健康はありえない。ならば、その肥満の解消に貢献する商品をつくろう。ヘルシアの開発は、そうした思いからスタートした。 

下豊留玲(しもとよどめ あきら)
花王 開発研究第2セクター・ヘルスケア食品研究所第1研究室長

「まずは素材の探求から始まり、数千種類の天然素材を集めた研究所のライブラリの中で着目したのが、スキンケアなどで経験があったポリフェノールでした。緑茶に含まれるポリフェノール“茶カテキン”に、脂肪を消費する可能性がありそうだと気づいたのです」

 そう語るのは、当時、栃木県にある花王の生物科学研究所にいた下豊留玲(現・開発研究第2セクター・ヘルスケア食品研究所第1研究室長)である。

 もともと緑茶には体の脂肪を少なくするという“伝承”はあった。だが科学的に検証し、そのメカニズムを本格的に研究した例はなかった。下豊留氏は、脂肪を低減する生理活性物質として茶カテキンを研究、実験を繰り返して、実際に茶カテキンを摂取して脂肪が減る、脂肪を消費するデータを蓄積。実験を何度繰り返しても同じ結果が出るので、自信を深めた。

 だが実際の商品化に向けて、大きな障壁があった。それは茶カテキンの「苦渋味」である。

「研究の結果、1日およそ540mgの茶カテキンの摂取で体脂肪への効果が見られたのですが、茶カテキンとはもともと“苦味”の成分。540mgというと、急須でいれたお茶にすると約5杯分の量になるので、そのままではとても飲めなかったのです」(下豊留氏)

 ヒト試験用につくったプロトタイプは苦渋味が強く、商品としては成立しない。茶カテキンを540mg含んだまま、毎日美味しく飲める“まろやかな”お茶にするために、苦渋味成分の研究が始まった。その研究はある意味、素材の探求よりも大変だったが、試行錯誤の末、過度な苦渋味の原因が茶カテキンに含まれる不純物であることを発見。その不純物を取り除くことで、お茶の旨味と苦味の絶妙なバランスを導きだすことに成功したのだ。

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