小さなサイクルで
循環型社会を活性化
「使用済みの紙を投入して新しい紙が出てくるのを見ると感動します。バーチャルな時代だからこそ、実際にイノベーションに触れて体感することは重要です。ペーパーラボの導入はSDGsを推進する企業にとって、その取り組みを発信する大きな力になると思います」
早くからSDGsへの対応に取り組んできた、CSR/SDGsコンサルタントで伊藤園顧問の笹谷秀光氏はそう語る。
ペーパーラボは、小さなサイクルで循環型社会を活性化し、紙ならではの豊かなコミュニケーションを生み出す装置であり仕組みである。使用済みの紙を投入すると、約3分で1枚目の新たな紙が生み出される。A4普通紙ならば1時間当たり約720枚、用途に合わせて多様な紙を再生産する。
通常、A4の紙1枚を作るにはコップ1杯の水が必要と言われているが、同製品の場合、水はほとんど使わない。(※1) 情報が記載された紙を微細な繊維に分解するため、機密情報の漏洩を防ぐことができる利点もある。オフィス内で紙のリサイクルができ、資源の再利用が活性化される。文字通り小さなサイクルの循環型社会が実現するのだ。
SDGsが掲げる
数々の目標に合致
ペーパーラボは、SDGsが掲げる数々の達成すべき目標に合致する製品でもある。
リサイクルへの貢献は「住み続けられるまちづくりを(目標11)」や「つくる責任、つかう責任(目標12)」に。イノベーションを成し遂げたという意味では「産業と技術革新の基盤をつくろう(目標9)」に該当する。
水をほぼ使わず、輸送に関わるCO2が削減されるなど環境負荷低減に注目すれば「安全な水とトイレを世界中に(目標6)」や「陸の豊かさも守ろう(目標15)」にも合致する。さらに紙の仕分けなど障がい者の雇用創出は「働きがいも経済成長も(目標8)」という課題を解決する。
同製品が貢献するそれらの目標に加え、笹谷氏はもう一つ、「質の高い教育をみんなに(目標4)」にも該当すると考える。
「ペーパーレス化が進んでも、紙には見やすい、理解しやすい、記憶に残りやすいという閲覧性の価値があります。ペーパーラボは現代のパピルスを創る装置で、文化を変えるポテンシャルがある。紙のリサイクルは環境教育にもつながると思います」