我が国の労働生産性の低さが指摘されるようになって久しい。そうした中、「すべての企業は時代に応じた働き方を取り入れながら、“生み出す価値の最大化”を目指して活動すべき」と語るのは、Microsoft 365を活用した働き方改革の支援でタッグを組む、ネクストリードの小国幸司氏とソフトバンク コマース&サービスの齊藤主典氏だ。
経営者が、若い世代の
価値観に学ぶべき理由
ICT事業本部MD本部 ビジネスソフトウェア統括部 第2BSWマーケティング部 部長 兼 技術統括部 テクニカルマーケティングセンター センター長
齊藤主典 (右)ネクストリード 代表取締役
小国幸司
編集部(以下青文字):働き手不足が深刻化する現在、経営者は働き方改革に関してどのような意識を持っているのでしょうか。
小国:私がお会いする経営者の多くが初めにおっしゃるのが、「確実にうまくいくマニュアルがほしい」「同じ規模の同業者の成功事例を知りたい」といったことです。
しかし経験上、どの企業にも当てはまる正解やマニュアルなど存在しません。まずはその意識を取り払い、自社の課題を明らかにして、それに集中するようアドバイスしています。要は時代に応じた働き方を取り入れながら、課題を解決し、競争力を高めることを考えればよいのです。
「時代に応じた働き方」とは、どのようなものでしょうか。
小国:たとえば、その一つとしてこれからの時代を担う若い世代の価値観を反映した働き方が挙げられます。現代の若者にとってはスマートフォンとSNSを介して、いつでも、どこにいても人とつながっていることが当たり前。新たなつながりをつくることへの抵抗感も少ない。
また、モノに対するスタンスは「占有せずにシェアする」ことが基本であり、これは知識などに関しても同様です。ちょっとした気づきがあれば、すぐにSNSなどに書き込んで他人とシェアし、その共有の輪は瞬く間に広がっていきます。これは日本に限った話ではなく、世界的な傾向だからです。こうした「価値観」の変化を理解し、現場にしっかりと取り入れることが重要です。
齊藤:もう一つ重要なポイントは、これらがICTの利用を前提にしていることです。常にネットを介して同僚たちとつながった状態で仕事をし、役に立つ情報は即座にシェアします。意思決定もネットを介して上司や同僚と相談しながらスピーディに行い、自宅にいても会社にいるのと同様に働くことができる。さらに、これらを国や言語をまたいで実現できること、つまり今日、これらの要件を満たしたプラットフォームとしてMicrosoft 365への期待が高まっているのです。