“人”こそが企業成長の柱と位置付け
人材育成への投資を惜しまない

アイ・ティー・エックス(以下、ITX)は全国に400店舗以上のキャリアショップを展開。2015年にノジマグループ傘下に入り、社内改革が急ピッチで進んでいる。同社が目指すのは、全員経営。一人一人が「顧客」「家族」「仕事」を大切にできる人材を育てることだ。

“人”こそが企業成長の柱と位置付け 人材育成への投資を惜しまないアイ・ティー・エックス
野島廣司
代表取締役社長

 創業は2000年4月、もともとは日商岩井(現双日)から分離・独立した会社だ。その後、オリンパスが親会社になり、連結子会社アイ・ティー・テレコムと合弁後、オリンパスグループから独立、15年にデジタル家電製品の販売会社で東証1部上場のノジマが親会社となり、グループの一員となった。同グループ内で中核的な存在の携帯販売事業を支えるのがアイ・ティー・エックスだ。

 現在、日本各地にある携帯販売ショップの99%は代理店が運営しているが、代理店の中には1次代理店を頂点として、2次代理店、3次代理店と続くのがこの業界の構造だが、その中でも同社は、docomo、auの1次代理店として全国に400店舗以上のキャリアショップを展開。豊富な資金力やキャリアとの信頼性から、国内に7社しか存在しない「docomo広域1次代理店」の1社となっている。

 この立ち位置は、各キャリアとのつながりはもとより、2次代理店、3次代理店へ向けて商品・ノウハウを提供する立場にあり、業界の中でもルールを決められる地位にあるといえる。

 事業は大きく二つある。主力はコンシューマ事業で、通信事業者をはじめ多くのプレーヤーから提供されるデバイスやサービスを、顧客へ届けること。もう一つの事業は、法人事業である。ビジネスの基盤となる通信インフラの導入・運用、サポートから、それらを活用したアプリケーションサービスを、法人向けに展開するものだ。

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