“人”こそが企業成長の柱と位置付け
人材育成への投資を惜しまない

人材育成・働き方改革
野島社長の改革の狙い

“人”こそが企業成長の柱と位置付け 人材育成への投資を惜しまない「社員の育成を早急に進めることで、マーケットシェアを拡大し、お客さまから選ばれる店舗になることを目指す」(野島社長)

 17年4月に、ノジマの社長である野島廣司氏がITXの社長に就任。それ以来、社内の改革が急速に進んでいる。野島社長は改革の狙いをこう語る。

 「ノジマグループが何の事業をしているのかと問われれば、私は迷わず“人材育成業”と答えます。社員には仕事を通じて成長してほしいと考えています。一人一人の社員が自主性を持って成長すれば、お客さまに喜ばれ、サービスの質は必然的に向上し、業績も上がる。ITXがノジマグループになってから、人材育成部門を立ち上げました。社員を成長させ、幸せな人生のスタートを切れるようにすることが、私や当社の幹部たちの使命だと考えているのです」

 社員の働き方では、仕事の質を高めることを意識してもらい、業務を見える化し、仕事を一人で抱え込まず、都度解決することで残業を月数時間まで減少させたワーク・ライフ・バランスの取れた働き方を推奨。プライベートな時間を増やすことで、家族や友人、自己啓発に費やす時間を持てるようにした。

 そして、「社員一人一人の成長、会社の成長が、お客さまに喜ばれ、社会貢献につながるのを新たに企業理念としました」と野島社長。ちなみにノジマグループ傘下になってから、初任給や既存社員の基本給を全国一斉にアップした。企業成長の要となる人材に、経営資源を還元していくという考えからだ。

 新卒社員の配属では、配属先での育成環境と自宅からの通勤時間を配慮、全国広域ではあるが新卒社員が安心して成長できる環境を整えている。

 「もう一つの大きな改革は、社員にノルマを課さず、数字を求めなくなったことです。社員が成長してお客さまに喜ばれれば、数字を攻めなくても会社は良くなるのです」(野島社長)

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