電子申請なら窓口に並ぶ必要はなく、パソコン上で処理するだけなので、手続きはわずか数分だ。業務効率は格段に改善するはずだが、なぜか活用が進まない。それは、「e‐Gov」があまり認知されていないことに加え、使い勝手そのものにも課題があるようだ。
「申請に要する時間こそ短くなったものの、書類作成の手間は以前とほとんど変わりません。手書きからパソコン入力に変わっても、作成のためにデータを引っ張り出して手計算し、入力するという作業や、複数の申請フォーマットに同じ内容を繰り返し入力する作業は解消されていないからです。高齢の担当者の場合、慣れた手書きからパソコン入力に切り替えることで、かえって作業効率が落ちることもあります」
こうした課題を解決するため、国は「e‐Gov」と民間が開発したシステムとのAPIによる連携強化を進めている。
エフアンドエムが開発したAPI対応クラウド電子申請システム「オフィスステーション」もそのひとつだ。