マップ(地図)がなければ
知財のフィールドで戦えない
シンクタンク・ソフィアバンク
藤沢久美 代表
PROFILE
大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年日本初の投資信託評価会社を起業。2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。政官財に幅広いネットワークを持ち、マスコミでも活躍中。
藤沢久美 代表
PROFILE
大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年日本初の投資信託評価会社を起業。2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。政官財に幅広いネットワークを持ち、マスコミでも活躍中。
藤沢代表は、中小企業の持つ可能性について次のような感想を抱いている。
「中小企業として生きているということは、すでに才能を持っているはず。自社の何かが世の中で必要とされ、売れているからこそ存続できている。ただし多くの中小企業は、まさにモーツァルトのように、その才能を十分マネタイズできていないと感じます」
正林所長は、その原因を「人間と同じで、自分の長所を見つけるのは難しいから」と指摘する。長所を見つけるには、視点を変えたり、第三者の目を借りる必要がある。同事務所では、知財戦略のツールとして独自の「IP(知財)ランドスケープ」を活用している。
一言で言えば、特許情報の調査・解析を通して、企業の知財ビジネスに貢献するツールである。特許情報の件数ランキング分析に始まり、マトリクス分析、参入分析や競合比較、サイテーション(被引用回数)分析などを行い、技術クラスターマップを作成する。
「戦国時代の武将と同様に、知財ビジネスで勝つためには地形を利用して“風上”に立つことが重要です。技術クラスターマップはそのための地図で、地形を見れば、
他社がどこから攻めてくるか、自社はどこを攻めていけば良いかが、一目瞭然で分かるのです」
同事務所ではこのIPランドスケープと並行して、生まれたばかりのアイデアやノウハウをワンコイン(1件500円)で保護・権利化できる「Web電子公証サービス」も実施している。知財の保護は個人の発想の段階から始まるのだ。