全国のマンション管理組合から、困ったときの"駆け込み寺"として知られる外装専科。無駄を省いた高品質の施工で、通常の3割以上安い価格を実現している。その背景には、管理組合に寄り添う同社の誠実な姿勢と、職人を大切にする経営哲学がある。
外装専科 伊藤洋之輔会長
2010年に発行された書籍『まちがいだらけの大規模修繕』は、現在10刷を数えるロングセラーとなっている。大規模修繕工事に関わる不透明な業界の在り方にいち早く警鐘を鳴らし、"あるべき姿"を提唱してきた外装専科。同書に書かれた取り組みは年を追うごとに浸透し、全国のマンション管理組合から支持を得て多くの実績を積み上げている。
同社の強みは、必要な工事を見極めて無駄な工事を排除、高品質でありながら、他社に比べて30%以上の安価を実現するという、圧倒的なコスト競争力にある。
「そもそも管理組合の皆さんは"大規模修繕"という言葉に惑わされ、本来かかる金額以上の高い工事費を支払っている可能性があります。実際に行われている工事は、ひび割れ補修やタイルの張り替え、外壁の塗り替えや防水工事など、建物の表面的な工事で、決して建物の寿命自体を大きく延ばすような工事ではありません。当社では不要不急な工事やぜい肉部分をプロの目で仕分けし、よりコストパフォーマンスの高い工事を行っているのです」
そう説明するのは、創業者の伊藤洋之輔会長だ。
マンション管理組合の必読書がロングセラーに
伊藤洋之輔会長の56年間の改修工事の経験とノウハウを基に、正しい大規模修繕の在り方を説明した本。業界のブラックボックスに切り込む内容は、マンション管理組合にとっての必読書であり、この本をきっかけに発注先を見直すケースも多いという。