店舗運営コストを抑え
高収益を実現する
(上)2りんかん
(下)バイク館SOX(ソックス)
(下)バイク館SOX(ソックス)
本業のカー用品販売は、若者のクルマ離れや、新車にあらかじめカーナビが搭載されるなど、純正カー用品の充実が進んでいることから、年々需要が縮小している。
そこで同社は、タイヤやオイル、バッテリーといった消耗品の販売に力を入れており、とくにタイヤを積極的に拡販している。
また、かつてはディーラーやガソリンスタンドなどが提供していた車検とカーメンテナンスのサービスも強化。ディーラーよりも割安な価格でサービスを受けられることから注文が伸びている。
安い価格で車検・メンテナンスサービスを提供できるのは、ほかの業態や競合企業のカー用品販売店よりも店舗面積を小さくし、スタッフ数も少なくすることで店舗運営コストを抑えているからだ。
カーアクセサリーなどが売れなくなった今、大店舗でカー用品を大量陳列販売するビジネスモデルでは採算が合わなくなっている。
ライバルのカー用品店よりも小さな店舗を構え、運営コストを抑えられる「イエローハット」は、車検やメンテナンスサービスを同じ料金水準で提供しても、より大きな利益を手元に残せる。
これが、売上高は相対的に小さくても、ライバルよりも大きな営業利益や純利益を稼げる秘密だ。
また、店舗面積が小さくてすむ「イエローハット」は、出店候補地や居抜き物件を見つけやすいのも大きな利点だ。仮に大きな用地のオファーがあった場合も、分割して「2りんかん」や「バイク館SOX」などのグループ店を併設するといった柔軟な対応ができる。
これは、土地や店舗の売主から見ても好都合なので、同社には全国からさまざまな候補地や居抜き物件の情報が集まってくる。