TOTO×べんりねっと
コスト削減から新たなステージへ

企業の間接材・消耗材購買を一元化し、業務フローと購買価格の両面からコストダウンを実現するクラウド型サービス「べんりねっと」。べんりねっと導入をきっかけに、TOTOでは約20年にわたり長期的なコスト削減を実現してきた。購買をクラウド化することで、何が変わったのか? TOTO購買本部の池田正昭部長と、カウネット営業本部の水則和部長に取材した。

全国の購買担当者の仕事がゼロになった

TOTO 購買本部 購買センター 池田正昭部長TOTO 購買本部 購買センター 池田正昭部長

 現在は約500企業グループ・約4000社の導入実績を誇る、べんりねっと。大手企業でも通信インフラがまだ整っていない1998年にいち早く導入を決めたのが、トイレ・バスなどの水回りの総合メーカーであるTOTOだった。

 TOTOは北九州の小倉にある本社の他、全国約40カ所に購買担当者がおり、紙やFAXベースで発注のやりとりをし、伝票を取りまとめて処理をしていた。98年、べんりねっとを導入したことで、まずはコクヨの文房具をウェブサイトでクリックするだけで購入でき、窓口を一本化できるようになった。伝票作業が不要になれば、その仕事をしていた人たちは他の仕事ができる。

 それまでは、間接材は各拠点ごとに代理店を通して購入していた上、代理店の倉庫にない場合は数日かけて取り寄せていた。しかし、べんりねっとを使えば、翌日には必要なものが届く。しかもどこの拠点でも、TOTOの購買部門が交渉した統一価格で商品が購入できるのだ。業務効率化ができ、リードタイムが早くなり、コスト削減ができる。良いことずくめだった。

 とはいえ、文房具などオフィス用品は、間接材の中では金額が少ないものである。他のものもべんりねっとで買えるようにならないか? そう考えたTOTOの池田正昭部長が次に目を付けたのは、工場で利用する手袋や安全靴といった商品だった。購入する数も金額も大きいこうした商品の購入額を下げられれば、大幅なコスト削減になると考えた池田部長はコクヨに相談。2001年、べんりねっとのシステムに、それら商品のサプライヤーのECサイトが接続された。べんりねっとのインターフェースから、文房具以外の商品も購入できるように機能を拡張したのだ。全国約40拠点の間接材購買担当者の仕事がほぼゼロになり、TOTOは購買業務効率化約10%を達成した。

 べんりねっとの導入は、TOTOの内部統制対応にも役立つことになった。例えば購買で内部統制に対応するには、(1)商品を購入する基準や規則を文書化する(2)管理者や承認フローが明確である(3)実際の購買フローが管理され見える化されている(手書きの伝票では管理が難しく不正をチェックしづらい)などが求められる。TOTOではこうした事態にもいち早く対応できたのだ。

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