既設テナントビルの「ZEB」化で
快適性と省エネを同時に実現

net Zero Energy Buildingの略であるZEB(ゼブ)。三菱電機は2017年、電機メーカーとして初めてZEBプランナー(※1)の資格を取得。数々のZEB化に携わる中、昨年、全国に先駆けて三重県津市にある既設テナントビルのZEB化を達成した同社は、ZEBを通じて低炭素社会の実現に貢献している。

「テナントビルのZEB化は、入居者さまが今まで以上に快適に過ごせること、電気代を大幅に削減できることに大きな魅力があります。ただしテナントが入る既設ビルのZEB化は前例がなく難しい。そうお聞きして、逆にぜひ当社で実現したいと思ったのです」

 三重県で運送業・不動産賃貸事業を営む宝輪の蕪竹理江社長は、そう振り返る。

既設テナントビルの「ZEB」化で快適性と省エネを同時に実現宝輪(ほうわ)
蕪竹(かぶたけ)理江 代表取締役社長

 同社は2018年、津市中心部に所有する「HOWAビル津中央」をZEB化した。既設テナントビルのZEB化としては全国に先駆けての事例となった。net Zero Energy Buildingの略であるZEBとは、高断熱化や設備の高効率化による“省エネ”と太陽光発電などの“創エネ”で、快適な室内環境を保ったまま、年間の1次エネルギー消費量(※2)を削減する建物のことだ。

 ZEBにはエネルギー削減率によって三つのランクがあり、「HOWAビル津中央」は省エネ率50%以上を示す“ZEB Ready”を、同時期にZEB化を図った同社の「津営業所」は省エネ率75%以上を示す三重県初の“Nearly ZEB”を、それぞれ達成した。

※1「ZEBプランナー」……ZEBの普及に向けて“環境共創イニシアチブ”が公募する登録制度
※2「1次エネルギー消費量」……1次エネルギーとは、石油、天然ガス、石炭など、自然由来のエネルギーのこと。都市ガスや電気は2次エネルギーのため、1次エネルギーに換算して算出される消費量をいう。
※3「基準1次エネルギー消費量」……建築物省エネ法(2016年)に基づいて、ビルごとに換算されるエネルギー消費量の基準値。
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