自動車部材のアルミ化を
見越して新設備を建設
森永氏が経済アナリストの目から将来有望と指摘するのが、自動車用部材の分野だ。
「エンジンがモーターに置き換わるEV(電気自動車)やハイブリッド車などの電動車が増えています。しかし電動車は搭載するバッテリーが重いため、車体の軽量化が求められ、アルミニウムが多く使われるはずです。しかも、さびにくいという利点もある。先ほど見学しましたが、福井製造所では自動車パネル用アルミニウム材の設備を新設しているところですね」(森永氏)
「2020年1月の稼働予定で、自動車のボディに使うパネル用アルミ材を仕上げる専用ラインを福井製造所に新設します。当社では、これまでも深谷と名古屋製造所で自動車用パネル材や熱交換器材を製造してきましたが、需要拡大に対応するためには専用の生産設備の増強が不可欠であると判断。当初は年間生産能力約10万トンで、需要動向を見極めながら増産も検討します。将来は、各事業部が連携してアルミニウム素材+αのソリューション提供できる企業を目指したいと思っています」(石原社長)
今回の福井製造所見学を終え「就活の学生にも日本のモノづくりを支える素材メーカーのすごさをぜひ伝えたい」と大学教授の顔をのぞかせた森永氏。
製造立国ニッポンを支えるアルミニウムの力に期待したい。
●問い合わせ先
株式会社UACJ https://www.uacj.co.jp/
株式会社UACJ https://www.uacj.co.jp/