エネルギーを大切に使いながら快適な暮らしを実現する。そんな社会づくりが求められる昨今、スマートハウスのリーディンカンパニーである積水ハウスは、「SLOW&SMART」というキーワードを掲げ、快適でありながら環境に配慮した先進の住まいづくりを追求している。同社の“サステナブルな社会”へ向けた積極的な取り組みについて、キャスターの木場弘子氏が阿部俊則社長兼COOに聞いた。

積水ハウス 代表取締役社長兼COO
阿部俊則氏
(写真左)
1951年生まれ、東北学院大学卒。75年積水ハウス入社。東北営業本部長、東京営業本部長を経て、04年執行役員、05年常務執行役員、07年専務執行役員ののち、08年4月に現職に就任。宮城県出身。
キャスター 千葉大学教育学部特命教授
木場弘子氏
(写真右)
1987年TBS入社。92年結婚を機にフリーランスに。01年千葉大学教育学部 非常勤講師、06年同学部初の特命教授に就任。08年には政府の教育再生懇談会メンバーに。経産省や国交省で環境やエネルギーに関わる審議会に参加。生活者の視点からメディア等で発言。

木場 昨年12月の東京モーターショーに、住宅業界で初めて出展され話題になりました。

阿部 スマートハウスとEV(電気自動車)が共存する、「グリーンファースト ハイブリッド+EV」という新しい暮らしを提案しました。車は非常時こそ必要になるものだと考え、停電時でもEVに充電できるシステムを提案したのです。

木場 その際に、阿部社長は積水ハウスの新しいキーワードとして「SLOW&SMART」を掲げられました。この言葉に込められた思いとは何ですか?

阿部 先進技術(SMART)が支える豊かな暮らし(SLOW)という意味です。太陽電池とか制震システムなどの先進技術は、あくまでも快適に暮らすための手段であって、目的ではありません。私たちが一貫して追求してきたのは、「いつもいまが快適」な暮らしの提案です。快適性と経済性、環境配慮を高い次元でバランスよく融合させた、豊かな住まいを提供したい。そのために環境配慮型住宅「グリーンファースト」を積極的にお薦めしています。

木場 その「グリーンファースト」を進化させたのが、昨年8月に発売された「グリーンファースト ハイブリッド」というわけですね。