ライフスタイルに合わせて老眼対策レンズを選べる、ニコンの「ロハス100(ハンドレッド)」。高いレンズ性能に加え、オーダーメードで快適な見え心地の眼鏡を作れるのが魅力だ。丁寧な眼鏡作りのプロセスにも注目したい。
ニコン・エシロールは、精密光学メーカーのニコンと、世界最大の眼鏡メーカー、仏エシロールとの合弁で誕生した眼鏡レンズの専門会社だ。同社が最新技術を結集して開発した「ロハスシリーズ」は、ライフスタイルに合わせて選べる老眼対策レンズ。ロハス7、ロハス10に続き、今回、最新バージョンの「ロハス100」が登場した。一般的な遠近両用レンズとどう違うのか、その特徴を紹介しよう。
パソコン、スマホが見やすいレンズ設計
まず一つ目は「現代のライフスタイルにマッチしたレンズ設計」になっていること。この点について、ニコン・エシロールの加藤宏太郎エデュケーション/プロ・サービス本部長は次のように話す。
「一般に老眼対策には、遠くと近くの二つの矯正度数とその間の度数で構成される累進レンズが使われています。以前は、近くを見る度数を自分が書いている文字が見える距離、目から約30センチに合わせていました。ですが、これではパソコンやスマートフォンの文字が見えにくく、今のライフスタイルには合っていません。目からの距離はノートパソコンが約50センチ、デスクトップは約70センチですから、もう少し中間的な距離にピントを合わせる必要があるのです。ロハスシリーズはこの中間距離(50~70センチ)にピントが合わせやすい設計になっています」
せっかく遠近両用眼鏡を作っても「パソコンが見づらくて使いにくい……」と感じている人が意外と多いのも、現在のデスクワークにピントが楽に合うように設計されていないからだ。
ライフスイルや目的に合わせた5タイプ
二つ目は「ライフスタイルに合わせた5タイプの老眼対策レンズから選べる」こと。
累進レンズには、近くから遠くまで見える遠近両用レンズだけでなく、手元から3~5メートル先までよく見える中近両用レンズ、手元から約1メートル先までよく見える近々両用レンズもある。しかし、一般のユーザーが自分に適したものを判断するのは難しい。そこでロハス100では、何をしっかり見たいかによって最適な見え方を選べるように、アクティブからリーディングまで五つのタイプを用意している。
例えば、運転やスポーツ観戦などに主に利用するなら遠くを見る度数の範囲(ピンクの領域)が広いアクティブを、パソコン・家事などの作業が多いなら、逆に中間を見る度数の範囲(青の領域)が広いホームやクラフトを選べばいい。
「私自身は『ホーム』を使っています。真正面でパソコンの画面にピントが合うので、仕事も楽ですね。遠くを見るピンクの領域もあって通勤などにも支障はありません。私はこれ1本で日常生活を快適に過ごすことができています」(加藤本部長)
老眼になると、それまでの近視用では近くが見えづらくなるため、パソコン用や読書用といったように、幾つもの眼鏡を使い分けている人も少なくない。そんな煩わしさがなくなるのも、ロハス100の大きな魅力だ。