「台風の日に休みにしてくれた」のはいい会社なのか
大川氏が「フリーアンサーで多かった記述の中で、気になるものがあって」と挙げたのが、台風15号が関東に上陸した9月9日月曜を「休みにしてくれた。うちの会社は素晴らしい」というもの。
大川氏「働き方改革の目的って、本来休むことが目的じゃないですよね?」
「休むことが無責任と考える“古い”経営層が、働き方改革やその一環となるテレワーク導入を阻害する」と上述したが、大川氏は「働く側の考え方も変えていかないと。考え方が古いままでは改革や導入は進まない」と語る。会社に行かなくても働くことができて、そのおかげで事業が継続できる。それこそが働き方改革の本質であり、そのためのテレワーク導入であるはずだ。このような、経営層と働く側の意識改革も、働き方改革とテレワーク導入が成功するためには不可欠と大川氏は主張する。
「出社することが働くことという価値観」や「(働き方改革で発生する業務の偏重によって)働く時間の不公平感」など、古い考え方や感情的な不満は今も多い。それをテレワーク導入など技術的な手法で解決するのは難しい。
それでも解決策はある。「日本では、テレワークを導入すると働いているか監視する必要性を訴えるケースが多い。しかし、これは評価するシステムができていない証拠。お互いのコミュニケーションでゴールを設定して評価するコラボレーションなら評価も問題ないはず。そのためのテレワークともいえる。三日後の成果のために、今日のコミュニケーションがあるんです」(大川氏)
システムの導入効果をどう測定すればよいのか
ビデオ会議システムの導入で経営層を説得するとき、難しいのが導入効果の評価だ。以前、ビデオ会議システムの導入効果として訴求されていたのが「会議に要する移動コストの削減」だったが、こちらも対象となる件数が限られているとコスト削減効果が限定的で導入できないという問題があった。大川氏は、導入効果の評価方法として、従業員における利用頻度の高さを評価軸とすることを提案する。IIJグローバルでは利用頻度や定着度合を可視化し、独自レポートにしてユーザー企業へ提供している。
このレポートを参考にすることで、Webex導入後もポイントを絞って、企業は社内の利用定着の促進や今後の導入拡大を推進できる。さらに最も重要な、経営層へ導入効果を報告する際にも、成果を報告する資料としてレポートが利用されているという。
このように、働き方改革を成功させたい、成果が出るようにWeb会議システムを導入したいと思うなら、大川氏をはじめとするIIJグローバルが豊富な導入ノウハウやケーススタディを持つWebexは有力な選択肢の1つとなるだろう。その機能や導入方法については、以下のWebサイトを参考にしてほしい。より理解が深まるはずだ。