「成長に寄り添う」をミッションに掲げ、研修やセミナーを通して企業や自治体の人材育成支援を行う日本能率協会マネジメントセンター。最近注目されるハラスメント研修では、eラーニング・通信教育・VR(バーチャル・リアリティー)を活用し効果的な支援を行っている。
パーソナル・ラーニング事業本部
岩崎 淳副本部長
日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)のハラスメント教育のベースはeラーニングにある。
「eラーニングでは、ラーニングエントランス(学習の入口)をコンセプトに、まずハラスメントに対する『意識醸成』を目指します。eラーニングの利点は、全社一斉教育が可能なこと。拠点が全国に散らばっていても、社員を集めることなく手軽に始められます。また管理者は各人の進捗状況をチェックできるため、効率的な研修が実現できます」
そう説明するのは、同社パーソナル・ラーニング事業本部の岩崎淳副本部長だ。
JMAMのハラスメント関連コースは、「職場ハラスメント対応コース」「あなたは大丈夫?パワハラのグレーゾーンがわかるコース」など計5本がラインアップされている。職場で起こり得るシチュエーションを題材にしたアニメーションを盛り込み、所々に設問を用意、受講者を飽きさせない工夫がされている。
例えばパワハラは、必ずしも上司から部下へのハラスメントとは限らない。横の関係でもパワハラが発生し、部下から上司へのハラスメントもある。誰もが被害者にも加害者にもなり得るのがハラスメントで、そうした“気付き”を促す内容となっている。
また、パソコンの他に、スマートフォンやダブレット端末などのモバイルでの受講にも対応しており、1年間定額制のウェブ学習サービスで、何度でも受講が可能だ。隙間時間を有効に活用して、場所を選ばず学ぶことができるのも強みだ。
知識の定着を図るという点では自学の王道、通信教育での「ハラスメント総合対策コース」が用意されている。JMAMの通信教育は、「平易」「実践的」「体系的」であることが特徴だ。受講者はレポートを作成し、返却された添削を読むことで、新たな発見をするように設計されている。
「eラーニングの目的が『意識醸成』ならば、通信教育は『知識深耕』。eラーニングでもハラスメントの知識は学べますが、テキストをじっくり読み、レポートを書いて添削してもらうことで、ハラスメントの知識を定着させるのが目的です」(岩崎副本部長)