VRで受講者にパワーハラスメントを体験してもらう
JMAMではこれらに加えて、昨年からVRを活用したハラスメント研修を開始した。会場では、VRを活用して受講者に三つのリアル体験(各約5分間)をしてもらう。
1本目は、上司が部下に対してハラスメントをする場面を、「する側」「される側」両方の視点で体験するというもの。受講者は、当事者がどんな気持ちになるかを、臨場感を持って体感する。2本目は、ある営業会議で、上司が部署の先輩社員を叱責するところを、新人社員の視点から眺め、当時者ではないがハラスメントを感じるいわゆる「間接被害」を体験する。3本目は、部下の介護休暇承認を、上司が先延ばしにしてしまう設定で、対話と労務知識の重要性や、アンコンシャスバイアス(思い込み)の危険性を伝える内容である。
研修では、このVR体験の後、対話のポイントを学ぶロールプレーイングを行う。ハラスメントを防ぐために重要な「心理的安全性」を実感してもらうのが目的だ。