高血圧は、日本で最も患者数が多い生活習慣病で、放置していると心疾患や脳卒中リスクが高まっていくことが知られている。そのため、「血圧がちょっと高め」が気になる人向けに、高めの血圧をケアするさまざまなサプリメントが市場に多く出回っている。その中で、累計100万個売れている血圧ケアサプリがある。エーザイの「ヘルケア」だ。同サプリが圧倒的な支持を得ている理由について、コンシューマーhhc事業部CRM部LTパートナー推進室の佐藤友昭マネージャーに聞いた。
「高血圧」という言葉を発案した創業者が築いた
製薬会社が開発・販売
厚生労働省の2017年「患者調査の概況」によれば、日本の高血圧の患者総数は993万7000人いるという。しかしこれは、あくまでも医療機関で治療を受けている人の数であり、日本高血圧学会では、高血圧の人は約4000万人いると推定している。日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況だ。怖いのは、血圧が高めの人でもほとんど自覚症状がなく、いつの間にか発症して進行していくことである。18年1年間の高血圧による疾患(心疾患および心腎疾患、その他)による死亡者数は9581人だが、高血圧症が関連する脳血管疾患(脳梗塞やくも膜下出血など)による死亡者数は10万8186人に上る(厚生労働省「2018年人口動態統計の概況」)。
不規則で偏った食事や運動不足、重度の喫煙や飲酒などを原因とする「生活習慣病」への認知が広がり、仕事が忙しく生活リズムが不規則になりがちな40~50代の健康に対する関心が高まっている。そのため、高めの血圧をケアするための手軽に摂取できるサプリメントが市場に多く出回っている。その中で、累計100万個売れている人気の血圧ケアサプリが、エーザイの「ヘルケア」である。近年、手軽な血圧ケアのサプリが増えている中、さまざまなアンケートなどのランキングでも、信頼性、コスパ、手軽さなどの理由から必ず上位に入る人気サプリだ。
トラスト本部 ライフタイムパートナー部
マネージャー 佐藤 友昭
エーザイ初の特定保健用食品「ヘルケア」の広告開発・CRM開発を発売時から担当し、2年で血圧サプリ売り上げナンバーワン※を実現。リーダーとして、ダイレクト部門のデジタル施策全体を統括。
「ヘルケア」開発のきっかけは、今から約7年前。高めの血圧への対策法として、適度な運動習慣や、減塩や野菜の摂取、飲酒量のコントロールなどが推奨されるが、対応すべき要因や分野が幅広く、実際はなかなか実践が難しい。そこで、血圧が高めの人が手軽に摂取できるサプリメントが有効だと考えたのだ。
「創業者の内藤豊次が、田辺元三郎商店(現・田辺三菱製薬)に在籍していた1924(大正4)年に、日本で初めての血圧降下剤のキャッチコピーとして、“高血圧”という言葉をつくりました。また、当社のロゴマークは、英字の社名を赤と青の円で囲っていますが、赤は動脈を、青は静脈を意味し、この働きが滞らないように健康を保ちながら生命を続けさせることを表しています。健やかな血液の流れに縁が深い当社だからこそのコンシューマー向けソリューション、高めの血圧で医者の診療を受けなければならなくなる前のセルフヘルスケアのためのサプリメントを提供したい、と考えたのです」と佐藤友昭マネージャーは語る。
※富士経済「H・Bフーズマーケティング便覧2018」No.2機能志向食品編《高血圧予防カテゴリー内成分別サーデンペプチドカテゴリー》2016年実績