常緑樹のような
青々とした会社を目指す

高度な技術と新商品の開発が、「潰れない会社」をつくるキョーラク 長瀬孝充 代表取締役社長

 同社のコア技術は、プラスチックを空気で吹いて膨らませて製品を作るブロー成形技術だ。58年には今では当たり前に使われているポリエチレンのマヨネーズ容器を完成させ、その翌年には自動車用タンクの製造を始めた。ブロー成形技術の分野では業界のリーダーの立場にあるが、長瀬孝充社長は、「会社を大きくしたいとは思わない。小さくても、いつも青々とした葉を茂らせている常緑樹のような会社でありたい」と言う。

 常緑樹のような会社とは「潰れない会社」のこと。常緑樹のような会社を実現するために、長瀬社長は三つの経営理念を定めた。

(1)スペシャリティの追求=特長ある新商品やサービスなど他社にはないスペシャリティを追求する。

(2)CHALLENGE FOR THE BETTER=より良くなるような挑戦を続けようという造語。社員には挑戦し続けることを推奨している。

(3)キョーラクファミリー=社員だけでなく、その家族もベクトルを合わせて共に栄える共同体であると捉えている。

 これらの経営理念を体系図にすると、キョーラクファミリーという固い絆に根付いた太い幹が、CHALLENGE FOR THE BETTERによって青々と葉を茂らせ、スペシャリティの追求により、天に向かって成長していくという絵が描ける。この絵が描けている限り、会社は生き続けることができるわけだ。