実費精算になっても
出張貧乏を解消できる
Aカードの加盟ホテルは独立系ビジネスホテルが主で、全国に519施設(2020年8月末時点)。北海道から沖縄まで、各都道府県の主要都市に広がっている。入会金・年会費が無料の会員になると、どの施設に宿泊してもポイントが加算され、即座のキャッシュバックが可能になる。そのため全国に出張するビジネスパーソンにとっては、とても利便性が高いカードとなる。
Aカードの会員数はこの十数年で急激に増え、今年111万人を超えた。その理由について内藤社長は、世の中の変化を指摘する。「バブル崩壊以降、企業の財布のひもが固くなり、出張費を定額制方式から実費精算方式へ切り替える企業が増えました。実費精算になると、宿泊代を安く抑えて食事代や土産代などを捻出することができなくなりますが、Aカード会員になれば、出張規定の範囲内でなるべく高くて良い部屋に泊まり、ポイントをためることができます。そのことに気付いたビジネスパーソンがAカードを利用するようになったのです」。
実際に同社のアンケート調査によると、実費精算で宿泊する人の方が、定額制で宿泊する人よりも高い金額で宿泊する実態が明らかになっているという。
また同調査によれば、キャッシュバックの使い道としては、食事代、お小遣い、宿泊代、お土産代、飲み代などが多く、「商談成立を祝って後輩にごちそうできた」「お土産を奮発したら家族にめちゃくちゃ喜ばれた」「自分の小遣いとなって助かっている」などの声が寄せられている。
そもそも出張時の食事代やお土産代は経費のグレーゾーンで、部下に食事をおごると“出張貧乏”にもなりかねない。Aカードは、その理不尽さを補完する役割も果たしているのだ。
この他Aカード会員になると、名前だけでチェックインができ、アプリを利用すれば、現在地から利用できるホテルを楽に検索して、オンライン予約ができる。さらにオリックスレンタカーを利用すると、1レンタルに付き500ポイントが付与される特典もある。