独自の運営モデルを生かして危機をチャンスに。宿泊施設と地域経済の再生を支援していく

地域経済の活性化を図る
ホテル運営を展開する

独自の運営モデルを生かして危機をチャンスに。宿泊施設と地域経済の再生を支援していくソラーレ ホテルズ アンド リゾーツは11のホテルブランドを有し、国内51カ所、海外1カ所のホテル宿泊部門、売店部門・料飲部門・大浴場・スパの運営、アセットマネジメント、フランチャイズ運営などの事業を展開している。

 同社の特徴は、運営ブランドの多様性にある。認知度の高い「チサン」をはじめ、スタイリッシュなホテルとして「雨庵金沢」「ザ・スクエアホテル」「ホテル・アンドルームス」「ハタゴイン」を、ラグジュアリーなホテルとして「ロワジールホテル」「ロイヤルパインズホテル浦和」などを有する。直営や運営支援、フランチャイズ、技術支援によるホテルを国内51カ所、海外1カ所で展開している。「ロードサイド型の宿泊主体のホテルからリゾート系まで、フルレンジでホテルを運営しているのは、収益機会を減らさずリスクを回避するため。新規ブランドに関しては“こういうホテルが好きだ”というお客さまがターゲット。用途や世代ではなくスタイルが切り口です」

独自の運営モデルを生かして危機をチャンスに。宿泊施設と地域経済の再生を支援していく旅館とホテルの要素を融合した、「金沢の雨」の風情が味わえる「雨庵 金沢」。地酒とアートをラウンジで楽しめる

 例えば「雨庵 金沢」は、“金沢の雨”の風情も味わえる、旅館の要素が融合されたホテル。「ホテル・アンドルームス」は、宿泊だけではない「&」の付加価値をプラスしたホテルで、そこから派生した「ランプライトブックスホテル」は、本屋とコラボした“本の世界を旅するホテル”だ。まるでアパレル業界のように多様なブランドを持つホテル運営事業者は他に類を見ない。

 同社のもう一つの特徴は、地域との共生を図るホテルを運営しようという姿勢である。

「地域経済が活性化していなければ、そもそも宿泊需要は生まれません。重要なのは出店するエリアを魅力的にすることで、私たちは地域経済へ継続的に貢献しながら、地域と共に繁栄することを目指しています」と井上社長は語る。例えば飲食に関してはホテル内で囲い込まず、積極的に地域の飲食店に送客することで、宿泊客の満足度を高め地域へのリピートを促す。

独自の運営モデルを生かして危機をチャンスに。宿泊施設と地域経済の再生を支援していく(左)レストラン、900名対応の宴会・会議場、結婚式場があるフルサービス型ホテル「ロワジールホテル 那覇」(右)金沢の伝統工芸「加賀友禅」の美しさを特徴づける“加賀五彩”の5色の客室がある「ザ・スクエアホテル金沢」

 同社では不動産を所有せず、賃貸借や運営受託など運営に特化した事業スタイルを取る。そのため地元を愛する不動産の所有者や企業と共に繁栄しようと考えるのだ。

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